6部分：第六章
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」
また彼らに対して言う。
「あるのか。どうだ」
「それはその」
「つまり」
「ないな」
曖昧な返事をする彼等をここで統括するのであった。
「そうだ、それに異論はないな」
「残念ですが」
「結局のところは」
そうなのであった。証拠と言われても結局のところは何もないのだ。この蛇にしろ誰のものなのか傍目にはわかりはしない。だからこそ彼はこの蛇で証拠を出すことはできないと言っているのである。
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