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大海原の魔女
七話 これより部隊の訓練に入ります
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敗北している』と。
 ・・・油断大敵だ。」


 ………やられたっ。


 ◇◆◇◆◇◆◇


 いやぁ、キツい闘いだった。ひよっ子ばかりかと思ったら、なかなかやるのもいるじゃないか。


 陸に上がり、先ほどの模擬戦に参加しなかった者も入れて反省会をする。
「さて、始めるぞ。質問は後だ。」
 第1水上歩兵隊の面々を見回す。

「ツェッペリン大尉は腕や頭の回転は悪くない。指揮は下手だったが、経験を積めばなんとかなるだろう。」
「う、うむ…」

「ビスマルク少尉はもっと軽やかに動けるように訓練しろ。
 さらに聞いておくが、君のユニット…Dw1‘‘ツェアシュテーラー” について理解しているか?」ツェッペリン大尉以外の五人はこのユニットを履いていた。
「えぇと、Dw1はカールスラント初の国産機で…」…わからないのか。
「…‘‘駆逐艦”の通称どおり機動性の高さと燃費の良さが長所であり、その機動力で 小型から中型のネウロイを翻弄しながら倒すというコンセプトで作られている。さらに、魔力を注ぎすぎるとその性能を十全に発揮出来ないという欠点もある。
 ハッキリ言って、少尉のように魔力が大きな魔女には向いていない。機種変更を進める。」
「…分かったわ。」


「そしてシャルンホルスト少尉、なぜ独断専行に走った? いや、なぜ命令を無視してまで、私に攻撃を仕掛けてきた?」
「………私は、貴方が羨ましかったのかもしれません。貴方は一桁の年齢から多くの発明で人類に貢献しているのに、私は故郷が焼かれていても,こうして基地で訓練しかさせて貰えないから…」
「だけど、その訓練が今の君には必要なんだ。自分、家族、仲間を守るためにもな。

 それが出来ないのなら、 軍人を辞めろ。」

「…うぅっ…うああぁぁぁぁ……!」!泣き出してしまった・・・そういえばこの部隊、最高年齢も14歳で,彼女は13歳だったな。中学生くらいの子に言い過ぎたかな。
「シャルン!?ちょっと 泣かないでよ!」ビスマルク少尉が彼女を宥める。
 …謝っておこう。「すまない。だけど言っておかなければならなかったんだ。」
 妖精さんたちはまだ催促してくる。
『あやまれ、もっとあやまれ』『あやまれ、しゃるんほるすとにあやまれ』『月島さんに謝れよ!!!』『あやまりなよ』『あやまれ』『あまやれ』

「いいです。悪いのは私ですから。」彼女は鼻声でそう言った。
「シャルン・・・。」
 

「・・・・・・教官、お願いがあります。」泣き止んだ彼女が言う。
「なんだ?」
「私がもっと成長したら、また闘ってくれませんか?
 次は‘‘1対1”で。」

「…それくらい、構わないぞ。
 ただし、一つ約束してくれ。
『その日まで、生き残る』と
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