暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
107話:終わりから始まりへ
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れても分かる、彼の笑い声。仮面の奥では、どんな表情を浮かべているのだろうか。
「…誰が、嬉しいもんかよ…!」
「クハ、そうだろうさ」
だが、もうわかってるんだろ? 自分が変われなかった理由。
「なにが…ッ!」
「お前にはもう守れない、そう判断されたんだ。見限られたんだよ、お前自身の力≠ノ」
違う、そんな筈がない! そう叫んだ男は、再びカードを取り出し発動しようと…
「お前は皆の笑顔≠守れないように―――人々の未来≠、守ることさえできない」
「なんで…なんでッ…!」
「当然命≠ウえも。だからこいつら≠ヘお前の下から消えていく」
だが変わらない。姿形は最初のまま、対し笑う男のベルトに二つの紋章が輝き、動揺している男から同じ二つの紋章が消える。
再びあのキーワードを口にする。男の姿は赤から黄色へ。目を見開く男に反応させる暇さえなく、拳が胸部に吸い込まれる。
先程よりも重い一撃に、いとも簡単に吹き飛ぶ。痛みに耐えつつも立ち上がる間に、木霊する龍の咆哮。
放たれた火炎は、男の周りに着弾すると盛大に爆ぜ、男は巻き込まれる。爆音の中で、男の苦痛の叫びが聞こえてくる。
煙が晴れたそこには、男が呻きながら倒れていた。
「お前は…いったい…ッ!」
「それももう、わかってんだろ? ―――俺≠ヘお前≠ネんだから」
黄色い姿から再び赤い姿に、しかし先程とはまた違った姿になった男。
男の笑みは何を意味し―――言葉は、何を語るのか。
地上本部襲撃から、一週間が経っていた。
六課本部はアースラへ移り、捜査方針は相変わらずレリック―――その捜査線上にいるスカリエッティ達を追う。
重症だった隊員以外の殆どが現場へ復帰し、これから万全な準備を。
そう考えていた矢先だった。
地上本部が用意していた、迎撃兵器―――アインヘリアル。その三機の全てに、戦闘機人が襲撃して来た。
現地の魔導士が迎撃に当たるも、アインヘリアル全機が破壊されるという結果に終わった。
それと同時に、スカリエッティのアジトを捜索していたアコース査察官が、遂にアジトを発見したという報告が。
同時に、アインヘリアルを襲撃した戦闘機人と、更には先日ヴィータが迎撃した騎士、拉致された筈のギンガ捜査官。彼らが移動を開始し、内数人は地上本部へと向かい始めた。
そして、スカリエッティのアジト周辺にて。それ≠ェ遂に動き出す。
一度は旧暦の時代を席巻し破壊した、古代ベルカの悪夢の叡知―――聖王のゆりかご=B
待ち望んだ主を得て、ゆりかごは空へ
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