暁 〜小説投稿サイト〜
魔法少女リリカルなのは 〜優しき仮面をつけし破壊者〜
StrikerS編
107話:終わりから始まりへ
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って、目が覚めたら戦線に立たせる、とは考えない。


「私達だけで、戦うんだ」
「はい…!」


 フェイトの言葉にティアナは頷いた。
























「―――はぁ…はぁ…はぁ……」


 膝をつき、荒い息がこぼれる。
 対し正面には…やはり両手を広げて笑う人物が一人。


「どうした? 力ずくで聞きだすんじゃないのか?」
「はぁ…うる、せぇ……」


 ゆっくりと立ち上がる。痛みの酷い腹部を抑えながら、足をふらつかせながらもしっかり構える。
 そうでなくては、笑みを消さないままに言い放つ。言われた方は舌打ちをすると、腰に取り付けられたものから、カードを取り出す。


〈 KAMEN RIDE ――― 〉


 カードを使って、姿を変えようと……


「始まり≠ヘ突然だった、しかし力を得た。―――その得た筈の力が、突然消えたら…人はどう思うんだろうな?」


 その言葉が響いた瞬間、仮面の男の姿が変わる―――筈だったのに、


「―――なん、で…変わらない…!?」


 自らの変わらぬ姿を見て、驚いた。確かに行動した、なのに変わらない。


「クハ…力を失って、どんな気分だ?」
「てめぇ…!」
「守れる筈ないだろ? あんな雑魚に苦戦して、あんな小僧に負けて、終いにはあんな空っぽの人形≠ノ殺されかけた。そんなお前が、誰かを守れる筈が…誰かの笑顔≠守れる筈がない。違うか?」


 笑みを浮かべる一人、睨め付ける仮面の男。感情に任せ跳びかかるも、簡単に避けられカウンターで膝蹴り、そして横っ面に拳を受ける。
 倒れる男、対し笑みを消さないもう一人は、左腰から反対側へ向かって、腰に沿って右手をスライドさせる。

 するとどうだろう。先程まで何もなかった筈のそこに、男と同じベルトが出現したのだ。


「なッ…!?」
「―――変身=」


 驚く男を他所に、もう一人は一言だけ告げる。すると突然、赤い身体へと姿を変えた。頭部には二本の角、大きくなった双眸は紅く染まる。
 彼の腰に巻かれたベルト、その中央にある赤い宝石。その側に一つ、何もなかった場所に、彼の姿を証明する紋章≠ェ刻み込まれる。

 そして逆に、倒れた男の方のベルト。そこに刻み込まれていた筈の、同じ紋章が―――霧散した。


「力っていうのは、こう使うんだよッ♪」
「がッ!?」


 すぐさま立ち上がろうとした男の腹に、鋭い蹴りが打ち込まれる。肺にあった空気が吐き出され、男は転がる。


「どうだ? 自分の憧れだった姿を目の前にして、嬉しいかい?」


 クハハハ、と。仮面で隠さ
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