暁 〜小説投稿サイト〜
学園黙示録ガンサバイバーウォーズ
第八話
[2/8]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
ンジンルームに水が浸水する心配もない。

そして俺達は渡河を開始する。車両の中から水が入ってくる気配はなかった。流石は軍用車とも言うべきかな。こういうところを走るように前提に設計してあるだけはある。

ーーー。

俺は、学校で仲間を得る事が出来た。前世の俺は、コミュニケーションが得意な方ではなかった為に、中学でも高校でも友達というべき知り合いがそんなにいなかった。クラスで一人か二人は、趣味があって休み時間に話し合う事はあったが、休日で遊ぼうというほどの関係を築けるほど器用でもなかった。基本的にめんどくさがりな俺は、クラスメイト達の輪に加わろとしなかった為に、クラスの連中から「空気が読めない」「協調性がない」「人の輪に加わろうとしない」など、色々と批判を受けた。そして、成績もこれで下の下なら担任から注意を受けて更にめんどくさい説教も食らっただろうが、俺のクラスの成績は五段階評価で全てが三という平凡な成績だった為に、特に興味を示す程の存在ではないため然程干渉もされなかった。

俺は、ある意味で社会不適合者なのだろうと自覚はしていた。人の輪に加わって取り入る事が苦手なのも自覚していた。そのため、学生時代では基本的に孤立しており、社会人になっても上司に上手く取り入る事が出来なかった為に、俺が所属する部署では俺より下で立場も低い後輩のやる追加の仕事はだいたいが俺に回ってきた。そうした損な役回りをさせられているのに直そうともしない。自分自身でも救いようがないのは理解しているが、俺自身がそのほうが心地いいと思っていたから余計に直そうとしなかった。

趣味も合わない、出世にも興味もない俺がどうして上司に作り笑いをしなくちゃいけないんだと強く思っているからだ。

そんな俺が、今じゃあ気兼ねなく心を許せる仲間が出来ている。平野はそうだな。趣味もあうし、戦う本質を理解しているから俺も話す際に話しがかみ合って面白い。小室は、気兼ねなく話せる人柄が気に入ったな。毒島は、戦力的にも精神的にも頼りになる所だ。歳ばかりとって自分を威張り散らす馬鹿と違って、誰よりも成熟している考えをもって俺は気に入っている。

宮本と高城は、そうだな……まあ、小室と平野とのやり取りが面白いと言う事で、そう思っておこう。

前世の経験で、めんどくさいが何とかクラスに最低限溶け込んだが、それでも心から楽しいと思える友人がいなかったが、こいつらといると、何か面白いんだよな。そんな彼らが死んだら、俺はどのように反応するんだろう。狂うのか?それとも悲しむのか?今の段階では分からない。でも……ここまで人に関心を持つのは初めての経験だと俺は思っている。



「どうしたんだい田中君。もうすぐ上陸するよ」

「あ、すいません。少し考え事をしていました」

少し心配そうな表情で
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ