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はて迷外伝 最強の剣と最強の盾5th
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、シルバーバックを肩から両断した。

『グギャアアアアアアアアアアアアアッ!?』

 有り余る威力の刃がそのまま致命傷となり、シルバーバックは魔石を残して崩れ落ちた。魔物というのは不思議だ。致命傷を受けると灰になる癖に、ドロップアイテムや返り血などは灰にはならない。なんでも魔石のある方が灰になる場合が多いらしい。
 ユーリは大剣に付着した血を払って踵を返し、更に前へ進もうとするアーサーに遅れぬよう重装備を抱えて走り始めた。あの装備をドワーフの大男かアマゾネスの大女がやっているのなら納得できるが、彼のそれほど大きいとは言えない体のどこからあの重量武器を振り回す力と体力が出てくるのか。リベルの筋力では盾を引きずるのにも一苦労だろう。

 以上の二人を見て、リベルは心の底からこう思った。

「………お前らどう見ても俺の助けいらねぇじゃねーか!!アドバイザー探してたってのはありゃ嘘かよぉっ!?」

 身体は小さくともダンジョン歴は10年近くあるリベルは、現在ものの見事に荷物持ち(サポーター)扱いにされていた。

「いや、ダンジョン特有のトラップや危険の知識が必要で……」
「落とし穴もヒョイヒョイ避けてんじゃねーか!新人殺しのアントに到ってはフェロモンで仲間が来るのを待ってから狩ってたろ!?余裕のよっちゃんかお前ら!?」
「だってぇ……来たことないのは本当だもん。万が一マヌケな死に方したら嫌でしょ?」
「そりゃそうだが!俺はお前さんが『ファミリアに欲しい』って声をかけてくれたから【トール・ファミリア】くんだりまで来たんだぞ!?やらせんのがサポーターなんて話がちげぇじゃねえか!!」

 自分を評価してくれると、期待しているというからリベルは話に乗ったのだ。自分の実力を正当に評価してくれる場所へと移り住みたくてずっと待っていた瞬間なのだ。それが、何故と死した冒険者たちの付添いをしなければいけないのか。
 リベルは当初自分は新人冒険者たちの指導をするんだろうとばかり思っていた。レベルは未だに1だが、それでも経験は新人のそれではるか及ばないほどの差があるという自負があったからだ。その資質を見抜いて名指しで誘ってくれた少女に本気で感謝していたのだ。なのに、蓋を開けたらこの有様である。

「どーなってんだ俺の待遇!これじゃ契約詐欺だろ!」
「うーん、確かに。元々私ってリベルに遊撃手の素質があると思って声かけたんだし……遊撃手に荷物持たせてちゃ伸びる物も伸びないよね。どうしよっか……やっぱりサポーター雇った方がいいのかなぁ」
「エイナにでも相談してみよう。そうと決まれば早めに切り上げるぞ。帰りの荷物は俺が持とう」
「おう、持て!というかそもそも俺に持たせんな!」

 既にそれなりの量になった荷物をユーリがひょいっと抱える。とても
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