第二話
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「やーやーやー!僕は君を良く知っているが・・・・・・初めまして!」
意識が戻ったとき、マサは暗闇の中で椅子に座っていた。
自分と自分の座っている椅子以外は何も見えない空間だ。
そんな中底抜けに明るい少年のような声がマサに話しかけてきた。
「ハッハー。戸惑ってるねぇ。いいでしょう!そんな君の為に現在の君の状況を解説してやります!」
「まず僕は君たちの世界で言うサタンであり四文字の神であり・・・・・・まぁ何かスゲー奴だ!それでここは日本で言う三途の川ってとこかな!」
訳が分からない。自分は夢でも見ているのだろうか。
声も出ず体も動かない。疑問は山積みだと言うのに
「おっとぉ?疑っているなぁ?ところがどっこい!現実ですっ!」
「君は消滅したのさ!とてつもなく強い重力に押しつぶされてね!」
自分に語りかけてくる自称悪魔の王兼最高神は心を読めるらしい。
ラリった記憶もないしこれはきっと夢なのだろう。
たった今そう確信した。
「さて、君の活躍──というか人生は実に奇妙なものだね!見てて非常に面白かったよ!」
「特に二十歳の頃の生物兵器編からその後の大脱走編は実に素晴らしいものだった!手に汗握るアクションに仲間内でも大好評さ!」
「ただ、最近の武器商人編はちょっと退屈だったがね!」
HAHAHAと高笑いする謎の声。さっさと起きなければ。
先ほどの地震できっと商品が崩れていることだろう。
暴発でもして住処が吹っ飛んだら流石に事だ。きっと骨が折れるような苦労が自分を襲う事だろう。
「夢じゃないんだけどねぇ・・・・・・まぁ好きに捉えるがいいさ!どうあがいても結果は変わらんしね!」
「という訳で、君には地球と全く違う世界に行ってもらいます!テコ入れってやつ?」
「いやぁ、丁度知り合いにいい感じのファンタジックな世界を管理している奴がいてね。さっき話したら二つ返事で了承してくれたよ!」
「ほら、異世界に行くなんてまるでアニメのようで素晴らしいだろう?」
「色々なオマケ付けとくし、手配書も君を追う秘密結社もないから・・・・・・良いよね?」
「それじゃあ!せいぜい僕らを楽しませてくれよ!」
バツン、とブレーカーが落ちるような音とともに、再びヤスの意識は深い闇に落ちた。
────
暖かい。草と土の匂いを纏った爽やかな風が抜けて行く。
目覚めたマサが上体を起こし周囲を見回す。
自分が寝ていたのはどうやら小高い丘の上のようだ。
左手側には湖。正面僅か遠方にはどでかい塔のある大きな円形の町。
見慣れた薄汚れた倉庫街や、澱みきり悪臭を放つ波止場なんぞどこにも存在せず、ただ爽やかな風が剃り上げた頭をなぞって行く。
マサはポケットからタバ
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