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艦これ バッドエンド風味
金剛姉妹
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督を好きに…?
 北;言っておくけど「Like」じゃなくて「Love」の方だよ?
 青;わかりますが…。
 北;まあいいや、そんな感じで皆アプローチを始めたのよ。特にすごかったのが金剛型戦艦の四姉妹。
 青;金剛型…。あの高速戦艦のですよね。
 北;そうだよ〜。話を戻すね。
 青;あ、はい。
 北;初めのうちはね、執務室で提督を巻き込んでお茶会をしたり、提督の仕事を手伝ったりしてアプローチをしていたんだけど、その内アプローチが激しくなって、提督の私室にまで侵入したりしていたよ。一度だけ見たんだけどさ、金剛が提督の下着を大事そうに抱えて提督の私室から出てきたこともあったんだよね。聞いた話だけど、金剛の他にも比叡、榛名、霧島も同じような事をしていたって。そして、ある日事件は起きたんだ。
 青;事件………ですか?
 北;提督が拉致されたんだよ。
 青;!?だ、誰にですか!!
 北;金剛たちだよ。いつまで経っても自分たちの好意になびかない提督に業を煮やしたんだろうね。提督に飲ませる紅茶に睡眠薬を混ぜて、攫った。
 青;ひっ(北上の形相に恐れ戦く)
 北;あろうことかあいつらは提督を拘束して!好き勝手に凌辱したんだ!!私たちが必死に捜索して見つけた時には提督の髪は真っ白で目は虚ろで!
 青;そ、それで、どうなったのですか?
 北;あの女どもはすぐに捕まって、コロしたよ。
 青;殺…した?
 北;そう、それはもう残酷にね。体を少しも動かせないようにして、指に五寸釘を打ちつけて、体の末端から細切れにして!皆、そうやって憎しみをぶつけたよ。気が付いたらアイツラの原型は無かったね。まあ、貴女がこれを聞いてどう思うかは分からないよ?でもさ、私らにとって提督の存在って言うのはさ、拠り所なんだよ…。……………もういいよね?
 青;あ、はい。ありがとうございました。
 
 
 
 ――インタビュー形式終了――
 
 
 
 
 私が北上さんの部屋から出る際、後ろを振り向くと今まで気が付きませんでしたが、そこには先ほどの提督の髪の毛がまだ黒い頃の写真…、おそらく盗撮でしょう、がありました。
 そして、それに頬ずりをする北上さんの瞳は先ほどと違って昏く澱んでいました。
 気が付けば私は体が小刻みに震えているのに気が付きました。
 
 
 
 「なんで寒くないのに…。」
 
 
 
 寒さじゃない、これは………恐怖からくる震えだと気が付くのにそう時間はかかりませんでした。
 
 
 
 「触らぬ神に祟りなし……ですか…。」
 
 
 
 この鎮守府で生活するにあたって思い浮かんだ言葉はそれでした。
 はてさて、どうなるんでしょう…。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 〈提督〉
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