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転生者の珍妙な冒険
この世界で1番、負けられない戦い
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つて旅をしていた仲間の、最後の1人。
「懐かしいですし、昔話もしたいですけど、まずは治療ですね。」
ようやく夜集阿の前に姿を現した彼女は、何か言おうとする夜集阿を遮って、夜集阿の腕と、ジークの両腕を取り出した。
「―――――――――――――。」
彼女が何かを呟いたかと思うと、腕は持ち主の元へと飛んでいき、ピッタリくっついた。
「なっ・・・・。」
「やっぱり、持ってたか・・・・。」
驚いた風のジークと違い、苦々しげに顔を歪めて呟く夜集阿。
そんな彼の姿に寂しげに笑みを浮かべ、サリナは背を向けて歩き去っていった。

「すいません、あなたのお役に立ちたくて強くなったんです・・・・。ですが、『あの方』に、あなたを・・・・殺せと・・・・。」

衝撃的な一言を、辛そうに呟きながら・・・・。






















(サリナが言った『あの方』ってのは確実にディノのことだ、アイツの持ってる『あの力』はディノの『アレ』が無かったら手に入らない。やっぱりサリナはディノの配下になっていいように利用されてたか。)
司会者の声を聞き、サリナと向き合いながら、俺は控え室でのことを思い出していた。
サリナは辛そうだった、あんな顔はしてほしくない。
なら、俺に何が出来る?
説得は無理だ、曲がりなりにも殺しに来てる以上、下手な隙を見せたら俺が殺される。
(なら、方法は1つだけか・・・。)
俺が頭の中で方針を立て終わったその時、司会者の開戦の合図が響く。

『レディィィィィィィィ・・・・・ファイトォォォォォ「世界は止まる(スタープラチナ・ザ・ワールド)!!!」

その声を聞くと同時に時を止め、サリナに向かって一気に駆け寄る。
言葉が無理そうなら、まずはこの戦いに勝って実力を見せ、安心させる。
その後で説得し、ディノのもとから俺の所へと戻ってこさせたら良い。
「どうせコレだけじゃあ決まらねぇだろ、そう多くは精神力を削れねぇし、停止解除する! 同時に仕掛けろ星の白金(スタープラチナ)!!」
『オラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラオラアァ!!!!』
「・・・・・・・ッ!!?」
キャラ作り(と言うか正体をバラさないため)か知らんが、全く声は上げなかったものの、肉の芽で操られてた頃の承太郎にやられた花京院のように体中から血を噴き出しながら上空へ打ち上げられるサリナ。
「それだけじゃ終わらん、まずは身バレしな。クラッカーボレイブーメラン!!!」
その隙を狙って投げた鋼鉄のボレイが、盾を取り出す間も無くサリナの兜を砕き、素顔を晒す。
『こ、これはあぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!! 重大事件です!! 今まで決して晒される事のなかったボブ・スミス選手の
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