真の最強
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「咆哮!!」
「怒号!!」
2人のブレスは同時に放たれた。
「「はあああああああ!!」」
意地と意地で魔力をぶつけ合う。だが、俺の2つの属性のブレスは徐々にレオンに押し込まれていき、
「うわあああああ!!」
俺のことを飲み込んだ。
「がっ・・・いて・・・」
後方へと飛ばされ、地面に叩きつけられる俺。近くはレオンのせいでかなりの建物が壊せており、空き地のような場所に俺は落ちたのだった。
「そんな・・・なんで・・・」
痛む体を起こしながら頭の中に浮かんだ疑問を呟く。さっき俺の攻撃が決まらずレオンの攻撃が決まっていたのは、体がかじかんで速度が遅くなっていたからだ。
今は吹雪も止み、体も暖まってきたから速度に問題はない。いや、俺はバーニアまで使っていたんだ。速度は最初よりも早くなっていたはず・・・それなのにレオンは俺と同時に魔法を放てた・・・バーニアは魔力を集中させる速度は変わらないけど・・・それでもこれはおかしい。
「シリル。お前には礼を言わせてもらう」
俺の前にゆっくりとやってきて、そう言うレオン。彼は俺の前で仁王立ちする彼は、不敵な笑みを浮かべている。
「お前とのこの戦いのおかげで、俺は自分の弱点を克服できた」
「弱・・・点・・・?」
脅威的な魔力を持ち、ありえないほどのパワーを持っているレオン。そんな彼の弱点はただ1つ・・・魔力を溜める速度。だけど、今の感じではそれが確かに消えていた。
「まさか・・・」
「ああ。そのまさかだ」
拳を握り、そこに黒い氷を纏わせて見せるレオン。その速度は俺やシェリアの魔力を集中させる速度と遜色ない。
「お前の戦いを見せてもらえたおかげで、魔力の溜め方がわかったんだ。ありがとうな」
弱点を克服し、さらなる進化を遂げたレオン。真の最強へと押し進む彼の目に、一点の曇りもなかった。
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