第六話
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線を超える関係は築かない方針は崩していない。
「そ、その。いつ<奴ら>が来るかもわからないのに……」
「君達が警戒しているからな。評価すべき男には絶対の信頼を与える事にしているのだ。私は」
評価すべきね。随分と信頼されているだな。小室も照れくさそうな仕草をしており、毒島の言葉をまんざらでもない様子だ。
そういえば階段で宮本が酔いつぶれていたな。さっきから小室の名前を叫んでいる。毒島は、小室に対して、女は時として弱く振舞いたいから見てやれとアドバイスを送った。
ーーー。
俺はあれから銃の点検をしている。今回のように、安心して銃の整備ができる所も限られてくるし、出来るうちにやって置くことににしている。現在は、みんなそれぞれの役割をこなしている。毒島は明日の朝食と今日の夜食の準備に、タカトさんは、寝ているアリスちゃんを安心させるように一緒にいる。平野は上で外の監視を続けている。いま言った意外の連中は酒に酔って寝ている。小室は宮本を安心させるために一緒にいる。卓造も小室と理由は同じだ。
そして俺は銃の点検だ。現在、俺が使用している銃以外も家の中にある。この部屋にあった銃ではなく、あの秘密工場で入手した武器だ。
タボールTAR21、モスバーグM590、MP5SD6、FN FAL、ブローニングハイパワー、SIGSAUER P220である。拳銃も基本的に9mm口径に統一している。ハイパワーを除いてSIG社のP220にしたのは、マガジンがシングルカラムだからだ。装弾数こそハイパワーより少ないが、ダブルカラムマガジンを採用している拳銃は、基本的にグリップが太い。現在、俺が一緒にいるグループが女性陣が多い。グリップが太いと女性には撃ちにくいと判断して俺がシングルカラムを採用しているP220にしたのだ。
とにかく、このように安心した環境で銃の点検が出来るのは有賀い事だ。学校から今に至るまで、かなり銃を使用してきて問題なく作動したが、いつ作動不良が起きないように念入りにチェックする。これで弾が飛ばなければ、アサルトライフルやバトルライフル等は鉄の槍やこん棒に成り下がり、拳銃は鉄くずに変わるのだ。生き残るためには、このように自分の武器に対するメンテナンスは欠かさないようにしないといけない。
そうやってチェックを続けていくと、犬の鳴き声が聞こえた。俺は嫌な予感がしたので、TAR21にマガジンを装着して、二階のベランダに向かった。
そこには、先に到着した小室と、監視を続けていた平野がいた。小室と平野は、ベランダから外の光景を睨み付けるように見ていた。
「畜生。ひどすぎる……」
気分は悪いわな小室。何しろ外では犬の声で引きつけられた<奴ら>から逃れよとしている人はいるが、明かりのついている家に逃げ込も
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