暁 〜小説投稿サイト〜
ランス 〜another story〜
第3章 リーザス陥落
第79話 生気抱擁
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な」
「ははは。まさにそうですね」
「む? お前も生きていたのか」
「はぁ……」
「おお、ハウレーンちゃんもか。よしよし、後でオレ様直々に褒美をやろうではないか!」
「いえ。……部隊の様子を見て回ります」

 其々との挨拶も済ませた? ランスは 少し不機嫌気味になってしまったが、直ぐに立ち直る。

「お疲れ様、ランス君」

 ランスを労いにレイラも来たからだ。

「おっ、レイラさんも戻った様だな。良い戦いっぷりだったぞ」
「ふふ。まぁ あの2人の影に埋もれそうだったけどね」
「馬鹿言うな。アレは ただの戦闘馬鹿だ。同系列に見てはいかん。レイラさんだからこそ、出来る事だって沢山あるではないか」

 ランスのまさかの言葉に、レイラは思わず目を丸くさせてしまうが……、直ぐに戻して微笑み直した。
 ランスの事はよく判っているつもりだから。

「ふふ、ありがと。そうね、病み上がりだけど、問題ないって事くらいは証明できたかしら?」
「おう。そうだな! がははは!! その分なら夜の運動の方もバッチリだな」
「そっちは、遠慮しておくわ」

 軽く微笑みだけを返して、レイラは手を振った。 ランスはレイラの身体に傷らしい傷も無く、綺麗なままだという事と、元気である事を知り、上機嫌になっていた。美人だから、と言う理由が強いだろう。

「ランス殿、皆さん。ご無事で何より」
「一段落はついた、と言った所か……」

 レイラと共に戦っていたリックと清十郎も後ろに控えていた。ランスは軽く目をやると。

「おう。なんだ、死ななかったのか」
「おかげさまをもちまして」
「あの程度は 死は考えられんな。ヌルいと言うものだ。……魔人とやらにも合わなかったしな」

 リックと清十郎の返答を訊いて、ランスはやや引きつった顔をみせた。皮肉を言ったつもりだが、片方はそうとはとらず、片方は物足りない様子だから、尚更だ。

「(次はもっともっと働かせてやるか……。ん? ただ喜ぶだけで嫌がらせにならん……が、まぁ 良い。オレ様の負担が大幅に減るだろう。この2人に危険地帯を中心にやらせると)」

 色々と考えている時に、リックはバレスに報告をした。

「……恐らくは殿部隊。ですが、信じられない程強かった。どうも、指揮はリプトン将軍の様でした」
「ああ。死を覚悟する者は強い。それは当然だが それ以上を感じた、な。心底信頼しているのだろう。強い忠誠と信念、信頼。それらが強さを更に倍化させた、とも感じ取れた」

 戦闘の最中に戦っていた時よりも、最後の殿として残った部隊と戦った時の方が疲弊したのだ。だからこそ、リックは背後にいる大物の気配を感じ、トーマを知らない清十郎は、相手の強さの源を感じ取っていたのだ。

「………ヤツ、か
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