第13話「きろ」
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=遼side=
「走れ!」
「は、はいっ!」
迂闊だった。俺の場合は気づかれないが、今連れている女子は普通に奴らに気付かれるって事を忘れていた...!
「くそっ!キリがねぇ!」
「銃!?そんなもの、どうやって...。」
「今はそれどころじゃない!そこの扉から先に出てろ!」
「は、はいっ!」
銃を使って応戦するが、いかんせん数が多すぎる。...くそっ、ハンドガンじゃ捌ききれない!それどころか、サプレッサーで音を抑えているとはいえ、発砲音でさらに集まってくる。
「向こうにいる奴らに呼び掛けてダンボールをどかしてもらえ!」
「わ、分かりました。」
「おら、相手してやる!」
扉を護るように銃を放ち、それでも近づいてきた奴は蹴飛ばして他の奴らを巻き込ませる。これで、何とか時間を...!
「なっ...!?遼!」
「すまん!しくじった!逃げるぞ!」
ダンボールがどかされ、俺が何をしているのか理解した胡桃が叫ぶ。
合流できたのを確認したので、時間稼ぎを終わり、俺も走り出す。
「悠里!パス!」
「ええ!」
悠里から鞄を受け取り、背負う。その際に、アサルトライフルを持っておく。
「後ろの奴らは任せろ!胡桃!前の奴らは頼む!」
「わかった!」
走りながら後ろの奴らに向けてライフルをぶっ放す。
走りながらなため、あまり倒せないが、十分に足止めにはなる。
「わ、私のせいでこんな...。」
「今はそんな事気にしないで!走るわよ!」
「ぁ...ぅ....。」
「由紀ちゃん!」
やばい、悠里もサイリウムを使って引き付けてくれるが、由紀の状態が危うい。
先生が何とかして走らせているが、明らかに現実を直視してパニックになっている。
「一階は多い...二階もそれなりにいる...。...三階だ!三階で一端様子見するぞ!」
四階の別の階段まで走る際に、ほとんど撒く事ができた。
その代わり、ライフルの弾が一気になくなったが...。
...とにかく、この階で一端休憩しよう。
「...俺が見張っておく。休んでてくれ。」
「遼は休まなくてもいいのか?」
「ああ。男の俺がへばってちゃダメだからな。」
事実、体力にはまだ余裕がある。
「由紀ちゃん、大丈夫?」
「大丈夫だよー...。」
「..熱、あるじゃない。」
先生がようやく落ち着いた由紀の額に手を当て、そう言う。
「平気だよー...。」
「...少し、安静にしなさい。」
「はーい...。」
どうやら奴らは追ってきてい
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