疑問
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「なるほど」目暮警部が深く頷いた。「貴重な情報をありがとう。それと、2人目の殺害現場で起きた決闘については、報告書を提出しておいたから大丈夫だ。君たちが捕まることはない。」
私以外のみんなはホッと胸をなでおろしたようだったが、私はそうはいかなかった。神威の言葉、そして天導衆がいたことが腑に落ちなかったからだ。
会議室を出ると、総悟が声をかけてくれた。
「さっきから怖い顔して、どうしたんですかぃ?いつもブスなのにもっとブスに見えまさぁ。」
「るっさい。ねぇ、総悟は変だなって思わない?神威くんの言葉と天導衆がいたこと。」
「確かに。神威たちはあんなにあっさり引き下がるやつじゃないし、天導衆がなぜいたのかも謎ですねぃ。」
「ね?総悟が天導衆だったら、こっちに来る理由、思いつく?」
「さぁ…?何か理由がないと、来ないけどねぃ。」
「でしょ?意味もなくこっちに来るなんてありえない。それに、朧の姿が見えないのも不思議。」
「ああ…朧については、旦那に聞いてみたらどうでぃ?」
「あー!総悟あんた天才!ちょっと聞いてくる!」
私は旦那の近くに駆け寄り、私が引っかかっていることについて全て話し、朧について何か知っていることはないかを聞いた。
「朧ねぇ…」かったるそうに旦那はつぶやいた。しかし、その目には悲しげな光が灯っていた。「あいつは、俺に松陽先生を殺させた人だ。そいつのせいで、俺と高杉は対立することになった。冷酷で、不死身と歌われてるが、完璧な不死身ってわけでもなく、体に受けたいくつもの致命傷が、体を蝕んでるそうだ。」
「そっか…旦那、ありがと!」
笑顔でお礼を言うと、旦那が赤くなったのは気のせいだろうか。
「おう、でもよ」まだ?にちょっぴり赤みがさしているまま、旦那が聞いてきた。「なんでそんなこと聞いたんだ?」
「あー、天導衆がこっちに来た理由が見つからないから、朧の性格とか特徴についてわかれば、こっちに来た理由もわかるんじゃないかって思ったの。とにかく、ありがと!」
そう言って旦那の元を離れ、総悟の元に舞い戻る。
「総悟、朧について。冷酷で不死身、旦那が松陽先生を殺すきっかけになった人。」
「それだけですかぃ?それだけじゃこっちに来た理由はわかりませんねぃ。」
「うん…真選組のデータベースに、朧のこと載ってないかなぁ。載ってたら、犯罪履歴とか一発で見つけられるし、前にこの世界に来たかもすぐ分かるのに。」
「天導衆のことは載ってないと思いやすぜぃ。」
「だよねー。私も同感。駄目元で当たってみる?」
「それは時間の無駄でさぁ。」
「そうかなぁ…」
「そうでさぁ。」
「ってきっぱり言わなくてもいいから!独り言!ムカつくからやめてよマジ!」
「あー、つい。」
「いや絶対わざとだって!」
真面目な捜査の話をしていても、私
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