暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第218話 スリュムへイムの戦い
[5/10]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
は異常な程、物理耐性が高く、物理攻撃が殆ど通じない。金色が止めている間に、黒い方は、魔法で自分のHPを回復させている。金が黒を守っている以上は 手が出せない。

 そう、いち早く相手の性質を見極めたキリトの采配で、リュウキは後衛に下がり、金色に《根源元素》の魔法を叩き込んだのだ。

 全魔法中でも、威力はリタも認める絶大な魔法だが、その魔法の発動から直撃まではややタイムラグが存在する。その隙を見たのか、或いはリュウキ自身が魔法を発動させた事を認識したのか……、それは判らないが、《黒い牛》が飛ぶようにやって来て、リュウキの放った《隕石》を、大斧で殴りつける様に撃ちかまし、威力を殺すと、あろう事か、隕石を手で握りつぶしたのだ。
 そんな 衝撃光景を目の当たりにしてしまったのだ。唖然としてしまったのは言うまでもない事だ。

「ダメ、メダリオンがもう7割以上黒くなってる。《死に戻り》している時間はなさそう!」

 リーファの言葉を訊いて、キリトはゆっくりと頷いた。

「大型の魔法。いや、明らかに通常の魔法攻撃だと、あの黒いのが途端に反応する。って事はだ……」
「……ああ。もう、1つしかないだろ?」
 
 キリトの呟き、リュウキが答えた。
 考えられる最善の策、攻略法は1つしかない。最近になって導入されたモノをフルに活かす。

 キリトが、全員に向かって叫んだ。

「みんな! こうなったら、もうできる事は1つだ!!」

 叫びの間にも、金色の牛・ミノタウロスが斧を振り回し続ける。
 黒い方は奥へと引っ込んでいる状態だ。

「いちかばちか、金色をソードスキルの集中攻撃で、倒しきるしかない!!」

 そう、もう1つしかない攻撃手段。それが、《ソードスキル》だ。

 かつてのSAOをSAOたらしめていた最も特徴的なゲームシステム。そして、この世界でではそのスキルに《属性攻撃》も含まれているのだ。

 明らかな攻撃魔法。即ち、詠唱をし 撃ち放つ魔法では モーションでバレバレだから、あの黒い方に見抜かれる。ならば、直前までの攻撃が 剣によるものだったら? 後から追加・発動するソードスキルであれば、あの黒いのが阻止しに来る筈もないだろう。
 何故なら、ソードスキルには、物理攻撃も含まれているのだから。

 仲間達は全てを理解した

「ウッシャあ! その一言を待っていたぜぇ! キリの字!!」

 クラインが愛刀を冗談に据え、リーファも頷いて腰だめに構えた。

「シリカ、カウントで《泡》を頼む! ――二、一、今!!」

 金牛の挙動を睨んだキリトの指示で、シリカが叫んだ。

「ピナ、《バブルブレス》!!」
「きゅるるるるっっ!!!」

 ピナは、シリカの命令により、お腹に全力を込めたのであろう
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ