暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第218話 スリュムへイムの戦い
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 これだけを見てみれば、このクエストを行う前に、クラインが言っていた《脳筋(ノーキン)》と言う意味がよく判るだろう。レコンやクリスハイトが揃えば、闇魔法と氷結系魔法のスペシャリスト、と言う事もあって、非常に戦術の幅が広がる。……が、それでも 火力集中と言う意味では、まだ弱い。


 だが、何故……皆は 集中させる様な事をしなかったのだろうか?


 魔法スキルの重要性は言うまでもない。この世界にも勿論《物理耐性》や《魔法耐性》と言うものは存在する。魔法の耐性の中には、《属性弱点》や《属性耐性》と言うものも存在する。物理系の中でも、斬撃系、打撃系とあるが、魔法の方が種類が多い為、その幅広さは 物理系を圧倒的に上回るのだ。

 だから、必要と言えばそうだった。リタやクラインの様に好みだってあるが、それでも RPGにおいて魔法は必要だという事は誰しもが疑わないだろう。


 なのに……誰もが心配はしてなかった


 勿論、その理由はある。――そう、リュウキである。







 場面は《スリュムへイム》第2層。

 第1層のBOSSは 単眼巨人(サイクロプス)、以前までは この相手に相当手古摺った、と言わざるを得ない。『ないわー』と叫びたくなる程の攻撃力と耐久度なのだ。だが、初期動作(モーション)を見極める事が出来たら、何とか躱したりする事が出来るが……延々と続く戦いに、先に精神力がごっそりと持っていかれる。
 そんな中で、涼しい顔を出来るのは、《彼》くらいのものだが、流石に現実世界の予定があったりと、長く出来なかった為、前回は断念をしてしまった、と言うエピソードがある。

 が、今回は勝手が違う。ソードスキルの存在だ。以前までの世界での経験をフルに活かす事が出来、時間はかかったものの、突破する事は出来た。

 そして、現在は第2層。

「まさかの……、だな。大したコンビネーションだ」

 リュウキは、その巨体を前に、呟いていた。前層と違うのは、BOSSが1体ではない、と言う所にある。

「っ〜〜……、ほんと、だよぉー。金色の方は、物理耐性が、黒い方は魔法耐性が高すぎだよ……」

 その隣で、レイナもため息を吐きながら言っていた。

 リュウキとレイナは、今は後衛の位置に配置されている。
 レイナは兎も角、リュウキもなのだ。


 それこそが、彼らが魔法をそこまで度外視していない絶対的な理由。オールマイティーな 《白銀の剣士様》がいらっしゃるからだ。
 
 魔法耐性や物理耐性を備えた2体だという事は、いち早く見抜く事が出来た故に、後衛に下がった。ここでも、《なんでもできる!》を示されて、やや キリトが悔しそうだったりしていたが、直ぐに体勢を整えていた。魔法の|
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