第二十話「銀の福音」
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から目を避けるではないか!?」
「何を言って……とりあえず、落ち着け?」
言っている意味が、一夏にはわからなかった。それは、彼が箒を異性の対称として見ていないからである。
「あの時、お前は私に黙って式神と一緒に出掛けておいて、よくそんな口を叩けるな……!」
「別にそれは関係ないだろ?」
「なら、何故あの女けを誘った!? 何故、私に……」
「あ、あのな? それは偶然いろいろとあって……」
「誤魔化すな! お前は結局、私を見てくれていないじゃないか!?」
「箒……」
何だか知らいが、彼女を怒らせてしまったようだ。しかし、内容が理不尽ゆえに自分にどんな非があるのか一夏にはわからなかった。
『織斑、篠ノ之……時間だ。それぞれの機体を展開して目標地点へ向かえ?』
千冬の通信で、二人はISとRSを展開した。
「一夏、早く私の背に乗れ?」
「いや、大丈夫だ。白夜の機動力はソイツには負けていない」
「……!」
だが、またしても箒は嫌な顔をする。しかし、一夏としては箒に負担をかけさせまいとしたのだが、それが逆に誤解を招いたようだ。
「では、行くぞ? 遅れてもそのまま置いていくからな?」
「わかった……」
しかし、白夜……嫌、RSの機動力はISよりも高く、それが第四世代機といえども後れを取らなない飛行速度を誇った。
「……見えた! 箒、あれだ?」
前方から白銀の機影が見える。あれが、例の目標「銀の福音」である。
「一夏、援護を頼む!」
「わ、わかった……!」
箒は、早々に展開装甲を行って福音を追い詰める。しかし、福音の予測のつかない動きに惑わされて攻撃が当たらない。
そして、福音は反撃に両翼から無数のレーザー弾を飛ばしてくる。それも誘導弾でありしつこく俺たちの後を追いまわしてくる。
「くそっ……!」
白夜で遅い来るレーザー弾を弾き返すと、俺はすぐさま箒の援護へ向かう。
「箒! 二手に分かれて戦うぞ!?」
「了解……!」
二人は連携をとりつつ福音へ迫る。レーザー弾の弾幕を掻い潜りながら一夏はつかさず箒の援護へこまめにつく。
「一夏! 私が奴の動きを止める!」
箒は、先に突っ込んで福音の動きを止めるため攻撃を行う。
「わかった……ん!?」
だが、後から追うはずの一夏は、その足を止める。下の海上から何かのシルエットが視界に入ったのだ。
――船……!?
ホログラムスコープで映像を拡大すると、そこには一隻の漁船らしき船が航行を続けている。
さらには国籍不明と表示されているので、密漁船と思われる。
「どうして……? この周辺の海域は姉貴がシャットダウンしたはずだろ!?」
『織斑! 篠ノ之! その海域に国籍不明の密漁船が侵入した。十分に注意して行動しろ?』
案の定、千冬から厄介な通信が来た。
しかし、今はそれどこ
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