第二十話「銀の福音」
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だ……
よって、俺の絶対神速は一夏達が失敗したときの次に使われる最後の切り札とのことらしい。
なら、ペアは箒と狼の組み合わせにしようと千冬が言いだすと、それに束は全否定。仕方がなく束のわがままで、一夏と箒のペアで行うことになった。
一夏達は、俺の力を過小評価していると束に文句を言っているが、俺としてみたらホッと一安心したからこれはこれで良かった……
そして、俺たちはそれぞれの位置に配置された。俺は、ホログラムファイルを開いて零の特殊攻撃を観覧した。
と、いっても、技は一つしかない。ラウラ戦のときに彼女へ攻撃を与えたバツの字の波動技。
その名も「光伐波動斬」だ。
「状況は良好か……零、気分はどうだ?」
零を取り出し、俺は双方の刀を両手に握った。すると、零は返答するかのように刀身を光らせる。
「そうか……よし、脇役になっちまったが、それでも俺たちは俺なりに頑張ろうな?」
「兄貴!?」
「……?」
すると、背後から妹の舞香が現れた。しかし、関係者以外は厳禁。俺は慌てて追い返す。
「お、おい! 何で来たんだよ!?」
このことがバレたら裁判沙汰になるぞ!?
「んなのどうでもいいじゃん!? それよりも、どうしてアンタが専用機持ちの人たちと一緒に呼び出されたかを聞きたいのよ?」
「どうでもいいだろ?」
「良くないわよ!? アンタ、これからいったい何をしようとしているの!?」
「そ、そんなのお前には関係ないだろ!?」
「関係あるから聞いてるんじゃん!?」
どしてもしつこく、舞香は離れようとはしない。
「このアタシの方が、あんたよりも上手くISを操縦できるのに、どうして劣等なアンタが呼び出されたのかが聞きたいの!?」
「あのな!?」
俺もついに我慢できなくなり、怒ろうとしたが……
「舞香さん?」
「へ……?」
弥生の御札が、舞香の後頭部に張られた。そして、彼女は岩場に倒れてしまう。
「それにしても、舞香さんのしつこさは相当なものですね?」
苦笑いして弥生は俺と一緒に舞香を担ぎあげた。
「ごめん……昔っから、こういう奴だからさ?」
「苦労なさってますね? さ、早く連れていきましょ?」
「ああ……」
*
別の浜辺では、一夏ち箒が待機していた。彼らがこの作戦の重要なポジションである。
一夏の白夜が箒の援護を行い、そして彼女の赤椿が目標へ一撃を必殺を与えるのだ。
「一夏……この作戦が終わったら、コイツでお前と……」
手合わせを願いたいと言おうとしたが、それを一夏は断った。
「悪いが、俺は遠慮するよ?」
「ど、どうして……!」
「お前がそれを乗りこなせたらの話だ……」
「……いつも、お前はそうだ!」
しかし、箒は怒りをあらわに一夏へこう言い返す。
「そうやって! お前はいつも私
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