暁 〜小説投稿サイト〜
RSリベリオン・セイヴァ―
第二十話「銀の福音」
[4/9]

[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話
明……」
「ちーちゃーん……!!」
崖の方から何やら別の声が割りこんできた。坂上の崖をズルズルと両足で滑りながら、途中で強く蹴りあげて飛び上がり、俺たちの前で着地して現れたのは、ウサ耳のカチューシャを付け、水色のワンピースを着た……変な女だった。
「イヤッホォ〜? お久だねぇ〜ちぃーちゃん!!」
「はぁ……またコイツか?」
面倒なのが来たと千冬はため息を漏らした。
「ヤッホー! イっくん? あの時、お庭でスルーするなんてひどすぎるよ〜?」
「……誰?」
しかし、一夏は首を傾げた。
「ガーンッ! ……イっくん!? 束さんだよ!? ちーちゃんの大親友の束さんだよ!?」
「いや、知りません……」
「ひど〜い! ひどすぎるよ!? イっく〜ん!?」
「束、用があるならとっとと言え?」
痺れを切らした千冬は、とっとと要件を言うよう束へ言う。
「あ、そうそう! ところで……箒ちゃんはどこかな〜?」
そういえば、この女が現れた途端に箒の姿が見当たらない……どこ行った?
しかし、次期に岩場へ隠れていた箒は束の持つダウジングによってあっけなく見つかってしまう。
「箒ちゃーん!」
「ど、どうも……」
「ひっさしぶりだねぇ〜 ついでに、おっぱいも大き……」
刹那。ゴンと束の頭上に箒の拳骨が当たった。
「いい加減にしないと殴りますよ!?」
「殴ってから言った〜!?」
「……で、例のアレは既にできたのか?」
と、千冬。
「うん! 出来てるよ!? この天才科学者の篠ノ之束さんにかかれば朝飯前なのだ〜!」
「し、篠ノ之束!?」
その名を聞いて、女子たち全員が目を丸くした。
「あ、あのISの生みの親の!?」
「天才科学者の篠ノ之束!?」
女子たちが異様に騒いでいるが、俺にはわからない。いや……名前ぐらいは聞いたことあるか? ISの開発者で、国際的指名手配犯だということは覚えている。
「ところで、姉様?」
箒が焦った様子で束へ言った。
「うん! うん! 箒ちゃん専用のISを持ってきたよ〜!?」
と、束は手に握るリモコンを押すと、俺たちの目の前に巨大な菱型の物体が飛来してきた。そこには、箒専用のISが隠されていたのだ……
「これぞ! 箒ちゃん専用の第四世代機、紅椿なのだ〜!」
「だ、第四世代機!?」
またもや女子たちが目を丸くさせる。
「そんな……第三世代機が出たばかりで、第四世代機なんてまだ開発段階を始めたばかりじゃ?」
清二が驚いた。無理もない、第三世代機が発表されたのは去年か一昨年ほどのこと、しかし俺達RSの存在でIS委員会は急遽第四世代機の開発を考え始めたのだ。しかし、束がこうも早く第四世代機を各国よりも先駆けて作り上げたのはリベリオンズにとって脅威である。
「恐るべき、``天災``科学者だ……」
と、太智
[8]前話 [1] [9] 最後 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2025 肥前のポチ