暁 〜小説投稿サイト〜
美容健康
2部分:第二章
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「!?」
 今の言葉を聞いた遼子の眉がピクリ、と動いた。顔に険が僅かに走る。
「美人姉妹って!?」
「あの娘とな、同じ中学だったツレいるんだよ」
「ああ」
「そいつから聞いたんだけれどな。あの娘お姉さんいるらしいぜ」
「へえ、そうなのか」
「よくわかったわね」
 遼子は彼等の話を聴きながら思った。
「そこまで。同じ中学の子なんて」
 ちらりと彼等を横目で見る。見ればその制服は知っている高校の制服だった。それを見て誰が言ったのか少し予想立てた。
「あの子かしら。それとも」
「お姉さんも同じ高校でな」
「そうなのかよ」
 しかし予想立ては中断するしかなかった。ここで姉の話なったのでそちらに関心を向けたからだ。より正確に言うと向けざるを得なかった。
「やっぱり奇麗な人だぜ」
「へえ、そんなに奇麗なのか」
「けれどな」
 ここで話が変わった。
「タイプは違うらしいな」
「姉妹なのにか?」
「あの娘はどっちかっていうとアイドルだよな」
「まあそんなところだな」
 自分でもこれは自覚していた。実際にあるアイドルのメイクや髪型を参考にしている。ファッションは別のアイドルだが。だから自覚できることだったのだ。
「けれどお姉さんはな。どっちかっていうと」
「何なんだ?」
「陸上選手だってさ」
「よくわかったわね」
 遼子は彼等の話を聞いて思わず呟いた。
「そうよ。お姉ちゃん陸上部だからね」
「メイクとかは薄くてな」
「ナチュラルってわけか」
「健康的な美人らしいぜ」
 まさにその通りだった。誠子のこともよくわかっているようだ。

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