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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第217話 打倒スリュム ……トンキーの為に
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説明を訊いて、小さく呟くリュウキ。
リュウキ自身も、周囲からの評価は対を成す、と言われている。リュウキ自身にも、色々と言われている。それでも あの男に関しては敬服すべき感情を持っているのだ。――あれだけの事件を起こしておいても、時間が立った今でも尚、それは色褪せる事が無かった。
そんな中で、クラインが無精髭のはやした顎を、落とし、あんぐりと口を開きながら驚く。
「な、なンだと……、てェこたぁ! オレ達が散々アインクラッドでパシらされたあのクエは、全部システム様が自動で作ってた事かよ」
「……どおりで、多すぎると思ったのよ。75層の時点で、情報屋のクエスト・データベースに載ってるだけでも、1万個を軽く超えてたもの」
「あ、あははは……、検証の1つ1つをしっかりしていこー、って 簡単に言えるけど……、正直、あまりみたいものじゃなかったよね……?」
当時、ギルドの運営資金を稼ぐために、そして 団員達への示し、と言う事もあり、かなり真面目にクエストを受けていたKoBのお2人。双・閃光のお2人も ややゲンナリとしていた。
よくよく見ると、中層を主戦場としていたシリカも、遠い目をしていた。
――正直、そんな無茶なのを、涼しい顔でし続けた男は、1人しかいないだろ!
と、思わず、このヨツンヘイムの中心とも言える世界樹イグドラシルの木の根元付近で大声で叫んでみたかったキリトはなんとか飲み込む事が出来ていた。言ってしまえば、殆ど変態だから。……理解してくれるかもしれないけど、まずは言ったほうが奇異な目で見られてしまう事は間違いない。
その白銀様の異名を持つ男は、シリカと似た目、何やら遠い目をしていたから、全く自覚が無いんだろう、ともキリトは思っていた。
「……このクエストはカーディナルが自動生成した可能性が高い、な。キリトがいう様に、運営側が作成したとなれば、告知は必ず するものだ。……失敗すればアルンは、いや アルヴヘイムは崩壊、なんて物騒なイベントだ。……まず間違いない」
「はい。お兄さん。……それに、もしかしたら、運営側の何らかの操作によって、今まで停止していた自動クエスト・ジェネレータが起動したのかもしれません」
ユイは、リュウキにそう答えた上で、さらに難しい顔になって続けた。
「……だとすれば、ストーリーの展開いかんでは、行き着くところまで行ってしまうことは十分に有り得ます。あの氷のダンジョンが地上の《アルヴヘイム》まで浮上し、アルンが崩壊、周辺のフィールドに邪神級モンスターがポップするようになる……いえ、もしかすると……」
その先は、皆が理解出来た。
北欧神話については、ALOの世界観故に、朧げに覚えた者もいれば、元々好きだということもあって、知っていた者もいる
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