暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第217話 打倒スリュム ……トンキーの為に
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、運営側が、アップデートやイベントの告知もなく、そこまでするかな? 他のMMO、ほら、リュウキやレイナ、シノンがした、っていうGGOでの大型アップデートも随分前から告知があったし。それを考えても、普通は最低でも1週間前には予告がある、って思うが……」
その事に関しては、皆が首を振った。
正直、レイナに関しては思い出す事はあまり快い事ではないが、まさにその通りだった為、素直に頷くしかなかった。
そんな時、リュウキは、ユイの方を見た。
ユイは、そんなリュウキの言いたい事が判ったのか、或いはリュウキ自身にも訊いて見たかったのか、リュウキの肩に乗った。
「ユイ。……この世界は 《ザ・シード》が芽吹き、花を咲かせる前から存在していたVRMMOだろう?」
「……はい」
「つまり、システムのコアは、
あれ
(
・・
)
と同じと言う訳、だよな」
「その通りです」
2人は理解していた様だが、『もう少し判りやすく頼めないか?』 とキリトは2人に言った。まだ推測の域を抜けなかった故に、端折るいい方だったが、ユイが間違いないとしている以上は、疑うべくもない事だから、リュウキは口を開いた。
「この世界と、他の世界とは大きく異なる点がある。……ゲームを動かしている《カーディナル》が機能縮小版じゃない、と言う事だ。――……あの世界とも繋がっている」
「……
あの世界
(
・・・・
)
って、まさか……」
リュウキの話を訊いて、キリトは息を飲む様に呟く。
その世界が何処を指しているのかは、もう判っている筈だった。ユイは、リュウキの頭へと移行して、皆に聞こえるボリュームで その言葉の先を紡いだ。
「――…旧《ソードアート・オンライン》に使われていたフルスペック版の複製だという事です」
リュウキにとっても、キリトにとっても。……いや、 アスナやレイナにとっても、思い出したくない事だ。ALO自体はそもそも妄執に取り憑かれた1人の男と、復讐と怨念、執念の塊に犯されたもう1人の男が、作り上げた物。いや 丸ごとコピーして作り上げたものだから。
故に、この世界を動かしている自律コントロール・システム《カーディナル》もSAOのそれと同等の性能を持っている、と言う事になるのだ。
開発の関係者、とも言っていいリュウキ。だから直ぐに連想をさせる事が出来たのも肯けた。
「本来のカーディナル・システムには、シュリンク版では削られている機能がいくつかありました。その1つが《クエスト自動生成機能》です。ネットワークを介して、世界各地の伝説や伝承を収集し、っそれらの固有名詞やストーリー・パターンを利用・翻案してクエストを無限にジェネレートし続けるのです」
――……稀代の天才が作り上げたもの、だからな。
ユイの
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