暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第217話 打倒スリュム ……トンキーの為に
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た時も多い。元々、疎まれていたリュウキが背負っていた十字架を、少しでも和らげようとキリトは奔放したから、かもしれない。

 照れくさくて、口に出来ないと思えるし、順位付けをしたくないのだが、リュウキには一番の友情を感じていた。


「さ、て……」

 リュウキも、ストレージからあの剣を取り出し、装備した。
 それは、とても長い剣、だった。取っ手の部分も、刀身も殆どが銀色でコーティングされている伝説の神の剣《レーヴァテイン》。

「……はは。何だかその剣って」

 キリトは、笑顔になっていた。
 伝説の剣を目の当たりにして、驚いている顔ではない。ただただ、懐かしさが出ていたのだ。

「うんっ、懐かしい感じがするよ……っ」
「だね。あの世界で一番長くリュウキくんが使っていた、って記憶してるから」
「器用に扱ってたモンだよなァ。リュウの字。ンな馬鹿でかい剣をよォ?」

 レイナも、笑っていた。とても長い剣を見て。
 アスナも、そして クラインも。

「私も、覚えてます」
「んー。私としては、工房をずっとかしてた時に作ってた、あの剣(・・・)の方が印象深いけど……、うん。そっちもしっくりくるかな?」

 シリカとリズもそうだった。

「……私は、知らない武器なんだけど、何だか リュウキがそれをつけてたら、違和感がない、って感じる」
「わっ、ほんっとに大きい。両手剣? でも、片手で持ってるし……、両手でも使えそう」

 SAOを知らないシノンは フィット感を感じ、リーファはただただ驚いていた。


 そう、彼が初めて手にしたユニークスキル。


 《極長剣》


 それに非常に良くにている長さだったから。


 ただ、なのに分類が《片手直剣》だから何だか違和感も感じるが、特に気にしなかった。


 そして、クラインがニヤリ、と笑ってから叫んだ。

「オッシャ! 今年最後の大クエストだ! ばしーん、とキメて、明日のMトゥモの一面載ったろうぜ!!」

 やや、即物的〜ではあるが、今回ばかりはツッコミ役? な所があるリズも混ぜっ返そうとはしなかった。全員が、『おおー!』と唱和すると、足下のトンキーまでもが、翼を激しく動かして、――くるるーーんっ! と啼いた。

 リーファは、そんなトンキーのフサフサな頭部であろう場所を優しく撫でた後。

「待っててね、トンキー。絶対、あなたの国を取り戻してあげるからね!」

 誰よりも情に熱いと思えるリーファの誓い。



 それを最後の決意とし、あのピラミッド、スリュムヘイムへと殴り込みをかけていくのだった。






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