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がいた。彼女は北上の隣を歩き、幸せそうに笑っていた。
「んあ」
と北上は間抜けな声を上げて立ち止まった。そうなると、隣に居る大井も立ち止まる事になる。
「どうかしましたか?」
「んあー……提督、いるねー」
「あぁ、いますね」
北上は首だけ動かし、その扉を見つめる。中から聞こえてくるのは、初霜と提督の声だ。北上は隣に居る相棒に振り返り
「お邪魔する? どうよー、大井っちー?」
と聞いた。その言葉を聴いた大井は、ふるふると首を横に振った。
「あの人の邪魔は……したくないの」
そう言って、大井は北上を置いて歩いていく。徐々に小さくなっていく大井の背を、珍しく呆然とした相で眺めていた北上は、暫しの間を置いてから頬を真っ赤に染めて零した。
「い、いやいや、いやいや大井っち……あんたなんて顔で言うのよ」
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