第30話 新たな物語
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賑やかになり、通路に花や植木などの緑が増え始め、壁にはゼロやルイン達を間抜けっぽく描いた落書き等もあり、以前と比べてベース内が明るくなった気がする。
ゼロとルインはセルヴォの部屋に入った。
「おお!ゼロ!!ルイン!!二人共無事だったか!!話は聞いたぞ。せっかく新エネルギーが完成したというのに、和平どころじゃなくなったな…尤も、そう簡単に平和が来るとも…考えていなかったがな……それはそうと新しい武器について何だが、たった今、リコイルロッドが完成したところだ。それにシールドブーメランも修理しておいたぞ!持って行きなさい!!」
新武器とシールドブーメランのチップを手渡され、それをセイバーに組み込むゼロ。
新武器を展開しながら、ゼロは使い勝手を確かめる。
「リコイルロッドはチャージした時に真価を発揮する武器だ。敵を吹き飛ばしたり、地面に当てると通常より高くジャンプ出来たり…かつてゼロが使ったトリプルロッドやチェーンロッドの反省点を活かした物だ。残念ながらルインの武器は開発出来なかった。すまない…」
「気にしなくて良いよセルヴォ。気持ちだけで充分だよ」
自身の武器を見遣りながらそう言うルインだが、次の瞬間にベース内で放送が流された。
『ゼロさん、ルインさん…。至急、司令室までお越し下さい…』
「ん?二人共…呼んどるようだぞ」
二人が研究室を立ち去る時、ゼロが口を開いた。
「リコイルロッド……使いやすそうだ。感謝する…。」
そう言ってゼロはルインと共に研究室を後にした。
「シエルにはまだ……世界は、重過ぎる……支えてやってくれ。ゼロ…ルイン…」
世界を背負うにはシエルはまだあまりにも幼いため、ゼロとルインにはシエルを支えて欲しいと望むセルヴォ。
セルヴォの研究室を後にして、司令室に戻った二人。
「待たせちゃったわね二人共…。準備は良い?私達に出来ることを色々な情報を基にシミュレートして…その結果をミッションの形で提案してもらったの…まず二つは…ダークエルフをネオ・アルカディアに渡さないためのミッション…。残り二つは…ネオ・アルカディアからみんなを守るために行うネオ・アルカディアへのゲリラ攻撃ミッション…………ゼロ…ルイン…私達……戦うしかないのかな…。」
「シエル?」
「………」
「折角、新エネルギーが開発出来て……これでようやく……世界が平和になると思ったのに……まだ…戦い続けるしかないって言うの………」
新エネルギーが完成したのも束の間、再び戦いが始まるという事実がシエルを苦しませる。
「シエル……。お前に出来ることはもう充分やっている……。お前は、一人じゃない。後は俺達に任せろ」
「ゼロの言う通りだよシエル。何でも一人で抱え込んだりし
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