第十九話「HAWAIIAN・BLUE」
[4/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
真さんと一緒に来てるんだ……ハァッ……ハァッ……」
――神無さん? ああ、あの……
蒼真からは聞かされている。確か、蒼真の彼女で弥生のお姉さんらしい。それも、ものすんごい美人だというではないか? これは期待できる。
「おりむー! こっちこっち?」
しかし、自分は本音達のもとへ行かなくてはならないため、よそ見はできない。
「はーい、今行くー……じゃ、俺はこれで?」
「ああ……ハァッ……ハァッ……」
一夏が、本音のもとへ向かおうとしたとき、また違う歓声が狼のいる方から聞こえてくる。それと同時に、狼と一夏は振り返った。
「あの子、天弓侍さん!?」
「すっごーい! めっちゃキレイ!!」
「お、おっぱいヤバすぎる……負けたぁー!」
「はぁ……弥生お姉様の水着……これは秘蔵コレクションにぃ!!」パシャッ
と、写真を撮るなり、何なりと、弥生ファンの生徒達は黄色い歓声を上げる。
「お、お待たせ……」
そこには、赤と白のストライプのビキニを来た弥生が、豊かな胸元を揺らしながら恥ずかしそうにこちらへ歩み寄ってきた。
――や、弥生っ……!?
狼の顔が濃く変わった。
「はぅ……!」
すると、弥生は狼に見つめられることに対し、恥じらいを隠せず、ヤシの木の裏へ隠れてしまった。
「は、恥ずかしいから……あまり、見ないでね?」
――か、可愛い……!
恥じらう姿といい、俺の目が飛び出すほど釘付けにされそうだ……! やば、股間がビーンッと来た……
「すごーい! あの人もスタイル抜群だよ!?」
「えっ?」
一人の女子が指さす方向へ俺は振り向いた……すると、そこには!
「み、見るなっ……」
堂々と歩くが、やはり頬を真っ赤に染める神無の黒ビキニ姿が……!!
「ファンタスティック……!」
さらに、狼は顔を益々濃くして鼻血を垂らした……
<i5107|14018>
「よぉ! 若者よ? 気分はどうだ!?」
天弓侍姉妹の背後からアロハを着て麦わら帽子を被った蒼真が、サングラス越しにニヤニヤしながら、鼻の下を伸ばしている。
「そ、蒼真さん!?」
「おうっ! どうよ? 神無の超セクシーな姿は?」
「お、お前がこの水着をどうしても着てくれと泣きつくから私は……!」
そう神無は顔を赤くしながら、こうなった経路を話す。なるほど、あの蒼真なら大体は予想が付く。
だが、弥生の方はこの前ショッピングモールで俺に見せたあの水着か? それでも、マジマジと見つめると、やはり興奮するのは変わりない。
「蒼真……?」
「あん?」
そのとき、ふと千冬はある男を見つけた。サングラスと麦わら帽子でわかりづらいが、麦わら帽子からはみ出たヒラヒラしたワカメ状の前髪と風格は、どこをどう見ても宮凪蒼真であった。
「神無……」
すると、真顔になった彼は神無の耳元で囁く
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ