第十九話「HAWAIIAN・BLUE」
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夕暮れの上空を、音速を超えるスピードで駆け巡る五人の影がうつった。RSの装着者達である。
そんな彼らと対峙しているのは全身装甲に包まれた白銀のISであった。ISは、上空でそのまま立ち止まると、背後の彼らへ振り向き、体を回転させながら雨のような弾幕を撃ち撒ける。
しかし、その攻撃は遠方から放たれた二発のビーム攻撃によって弾幕は途端に止む。
「私たちを忘れては困りますわよ!?」
「誇り高きドイツ軍人を舐めるな!」
遠方からはセシリアとラウラが見えた。
「太智! 奴がそっちへ行ったぞ!?」
俺が叫ぶ。
「清二、援護を頼む!」
目標を追う太智は、弾幕を槍状のRS楼幻で弾きながら突っ込む。
「一夏、奴の放つ弾幕に注意しろ!?」
巨大な斧ことRS雷豪を両手に持つ太智は、共に宙を舞う一夏へそう促す。
「りょ、了解!」
「皆さん! 敵の攻撃には十分注意してください!?」
しかし、そんな彼らの中には、あの弥生も加わっている。巫女装束を纏い空を舞う彼女は味方の防御と体力回復のための役割として同行していたのだ。
「一夏!」
「箒……?」
紅いISに乗る箒は、両手にブレードを握る。
「皆さん! 敵から熱源……来ます!!」
弥生の声と共に、白いISは再び雨のように弾幕を周囲へぶちまける。
「ぐぅ……!」
俺たちは、奴の脅威的な弾幕に苦戦を強いられる。
そして、白いISは敵の数が多すぎるのか、すぐさまその場から飛び去ってしまう。エネルギーを切らしたのだろうか?
しかし、白いISが向かう先には一機のISと思われる機影が映った。
「敵側の方角からISが一機突っ込んでくるぞ!?」
清二がそう叫ぶと、俺たちは一斉にレーダーを表示させる。確かに、この熱源はIS。それも量産型の打鉄じゃないか?
「くそ……!」
太智はそれに気付くと、すぐに俺たちは白いISを追う。
「待ちやがれ……!」
ようやくエネルギーのチャージが完了して絶対神速を使用して白いISの前に出てきたとこには、あのレーダーに映った打鉄の姿が見えた。そのパイロットは俺に取って意外な人物であった。
「舞香!?」
俺は、そんな彼女に目を丸くさせた。そして、彼女の元へ駆け寄ると、すぐさま注意を促す。
「危険だ! お前は早くここから逃げるんだ!!」
「は、はぁ!? 何でアンタがそんな偉そうなこと言うのよ!?」
「じゃあ何でこんなところに?」
「白いISを撃ち落としに来たに決まってんでしょ!?」
「何考えてんだ!? 危険んだから早く逃げろ!!」
「うっさいわね!」
「早く行け!!」
俺は、初めて彼女に対して鬼のように怒鳴った。それは、いくら彼女が憎たらしくとも、兄として妹を思っての行為であった。
「……ッ!?」
そんな俺の怒号に舞香はやや驚く。
だが、そんな俺の怒号
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