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『八神はやて』は舞い降りた
第5章 汝平和を欲さば戦に備えよ
第41話 善悪の彼岸
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 リアス・グレモリーからプールに誘われたが断った……ら、アーシアにマジ泣きされた。なぜボクの水着姿に執着するのか。遠い目をしていたら、シャマルが、閃きました。というから任せていたら、いっしょに風呂に入っていた。いまのアーシアと二人きりで。なんか、猛獣といっしょの檻に入れられた気分だった。あのあとボクは……僕は? 思い出せない。うん、何もなかったんだ。そういうことにしよう。アーシアが意外とテクニシャンだったとかそういう事実はなかったんだよぉ!! あれ、涙が。

「マスター、死んだ魚のような眼をされていますが」
「うぅ……ボクは汚されてしまった」
「まあまあ、はやてちゃん。人生はね。うれしいこと半分。悲しいこと半分なのよ」
「誰うま。って、全部おまえにせいじゃないか、シャマルゥッ!!」
 
 きゃーきゃーと騒がしい。そんな我が家が好きです。今日は、みんな大好きすきやきだよ! ヴィータってもうスタンバってるし。ザフィーラ、お前もか。もくもくと配膳しているリインフォース、マジおかん。シグナム、手伝わなくていいから。その心意気だけで十分です。手伝わないでお願い。あ、シャマルは、ごはん抜きだから。

「なんで、いつも私ばっかりこんな目に」

 よよよ、と泣き崩れるシャマルだった。





 計画通り! にやりとシャマルは嗤った。
 確実に、アーシアとはやては、親密になっている。例の計画もあと少しで最終段階に入る。親しい人間だからという理由で、少しでも躊躇いがうまれてくれればそれでいい。もっとも今回のはおまけのような策だ。血のにじむような特訓を頑張ってくれているアーシアへのご褒美という要素が強い。まあ、あそこまで暴走するとは思いもしなかったが。鼻血の出しすぎで倒れなければ、はやては散っていたかもしれない。ナニがとはいわないが。

「大丈夫か、シャマル。ほら、はやてからの差し入れだ」
「ありがと、ヴィータちゃん――あら、てっきりお肉抜きかと思ったら、いっぱい入ってるわね」

 夕食抜きを宣言されて、ひとり部屋に謹慎中だったシャマルのもとに来たのは、差し入れをもってきたヴィータだった。てっきり残り物だから肉などないだろう――うちは肉食獣が多い――と考えていた。肉がないどころか、大盛りである。意外だった。

「はやてからの伝言だ。『心配してくれてありがとう』だってさ」

 シャマルは、動揺した。滅多なことで感情を動かすことのない彼女が。はやてちゃん……、とつぶやく。でも、どうしてと思う。

「あたしたちが何か企んでいることくらい、うすうす感づいているんだろうぜ。でも、それも含めて家族なんだろうなぁ。『人を100%知ることなんてできっこない――」
「――けれど、100%信じることならできる』でしょ? 信じているから隠
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