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本気で挑むダンジョン攻略記
Chapter T:to the beginning
第01話:邂逅
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に纏っている服にすら傷を付けることが出来ず、跳ね返された。

「それで?それだけかね?」

 そして、思わず動きが止まってしまっていた四人を腕の振り払いのみで数メートル吹き飛ばす。

「このバケモノがッ!」

 更に先程居場所が露見した2人のうち1人が魔法を放つ。
 だが、ラインハルトはそれを軽く手の甲で打ち払う。

「バカなッ!?」
「驚く暇があったら動きたまえ」

 そして、その魔法の影に隠れて接近していたもう一人を蹴り飛ばす。ラインハルトは軽く蹴ったつもりだったが、それでも衝撃で魔法使いの男へと飛ばされ衝突する。

「どうした、この程度か。」
「このバケモノが...!」

 レベル7、オッタル。そしてレベル6、アレン、へグニ、ヘディン。レベル5、ガリバー兄妹。【フレイヤ・ファミリア】が誇るレベル5以上の一級冒険者が勢揃いしていた。だが、全員がラインハルトを警戒していた。オラリオでも随一の戦力を軽くあしらっている目の前の男は一体何なのか、と。

「卿らの愛はこの程度かね。愛が足りんよ」
「殺す!」

 愛が足りない、そう言った瞬間に全員の戦意が膨張した。そう言えばこいつらってフレイヤの熱狂的な信者だったな。

「なるほど、狂信者の類であったか。だが、是非も無し。卿らの力を見せてみろ」

 全員の動きが先程とは段違いに速く、無駄が無く、そして力強い。信仰心というものが彼らの力を最大限に引き出しているのだろう。次々とラインハルトへ向けて武器が、魔法が振るわれる。
 だが、効かない。通じない。今度は一撃たりとも入らない。全て手の甲で弾かれる。
 そして、徐々にオッタル以外の動きが鈍く成り始める。それもそうだろう、何せラインハルトが武器を弾くたびに、その武器を持つ腕に途轍もない衝撃が奔るのだから。金属を素手で殴ったら痛いのと同じだ。相手の硬さ(防御力)が自分の硬さ(攻撃力)よりも高ければ、攻撃した方にダメージが入る。当然の摂理だ。
 だが、彼らは一級と呼ばれる冒険者だ。自分よりも強い敵となど沢山戦ってきたし、衝撃を受け流す技術だって身に付けている。ならば何故ダメージを受けるのか。
 答えは単純だ。彼らにはラインハルトが武器を弾く瞬間が見えないのだ。衝撃を受けて初めて防御された事に気づく。それから衝撃を流そうとしてもどうしようもない。ただ敵が速いからという理由だけで技術を潰されているのだ。まさしく立っているステージが違う。

 だが、彼らとてただでは負けられない。一級冒険者としてのプライドがある。そして何より、ここの下にはフレイヤがいる。彼らには負けられない理由があるのだ。
 このままでは勝てない。そう判断したアレンは他のメンバーに仲間内でのみ使っている指示を出す。
 そして、オッタル以外の皆
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