破滅の冬
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「そこだ!!」
「がっ!!」
エルザの短剣が突き刺さった。
「雷竜の・・・咆哮!!」
「岩鉄壁!!」
ラクサスのブレスを数本の棒状の岩を使い封じ込めるジュラ。しかし、ラクサスはその岩に接近し蹴りで破壊すると、そのままジュラへと飛び蹴りをかます。
「むっ!!」
蹴りに反応できずに受けてしまったジュラ。だが、彼は倒れそうになる体を堪えつつラクサスの足首を掴むと、巴投げの要領で後方へと投げ飛ばす。
「ぐあっ!!」
投げられたラクサスは近くにあった家へとぶつかり、地面へと落ちる。しかし、彼はそのダメージを感じさせずに立ち上がると、雷挺の如し速度で敵へと突進する。
「うおらっ!!」
「この!!」
決死の突進もむなしく、彼の拳は聖十の魔導士に受け止められてしまう。受け止めた聖十は筋肉がガッチリとついた太い足で首もとを狙うが、頭を下げたラクサスに交わされてしまう。
そこからは互いの魔法など使わずに格闘技で戦闘していた2人。だが、ジュラは何かを感じ取るとラクサスから距離を大きく開ける。
「あ?どうした?」
「これは・・・懐かしい魔法を見せてもらえそうだ」
懐かしい?ラクサスはジュラが何を言っているのかわからずに目を細めていると、突如横から雪を含んだ突風に襲われる。その際、唐突に起きたその風のせいで1歩2歩フラついてしまったが、特に何事もなく踏み止まる。
しかし、彼は真っ直ぐに立つことが出来ずにいる。理由は簡単だ。横風があまりにも強すぎるのだ。そしてそれだけでは終わらない。
「しまった!!見失った!!」
辺りが吹雪によりどこに何があるのかを全く確認することができない。そのせいで、ラクサスは対戦相手であるジュラの居場所を見失っていた。
シリルside
すごい吹雪・・・足に力を入れておかないと一瞬のうちに飛ばされてしまいそう・・・おまけに、レオンがどこにいるのかも把握することができない。
「でも・・・これなら対策はすぐに考え付く」
こんな魔法、広範囲にすることはまずできないだろう。せいぜい俺とレオンが戦っているこの場所から100mあるかないかだと思う。だって、それ以上の範囲にこの吹雪をやるなんて魔力が持たないよ。
「そうと決まれば!!」
この魔法から逃れようと走り出そうとする。しかし、その俺の耳に信じられない言葉が聞こえてくる。
『一体これはどうなっているんだぁ!?私たちのいる実況席も、ここドムス・フラウも、季節外れの猛吹雪に襲われているぅ!!』
『目を開けてられないね』
『おまけ
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