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101番目の舶ィ語
第三話。パンツを拾ったら全力で、ランドリーへぶち込め! それが優しさ、だ。
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を持っている、とか。先に対抗神話を覚えるとかしてるはずだ。

「あ、そっか。相手を見てから、検索できるみたいな形かもしれないのね」

そう。相手がどんなロアなのか、を見て。そこから唱えなければいけない対抗神話を検索する、そういった能力とかを持っていることも考えられる。

「でも、一之江さんはそれだけを警戒しているわけではありませんね?」

と、そこで。何かに気付いたらしく鳴央ちゃんが質問した。

「流石に解りましたか」

鳴央ちゃん相手では、一之江も誤魔化せないみたいだ。

「このモンジでさえ、かなり食えない『魔女』が付いていますからね。理亜さんはかなり短期間で最強の『主人公』として名を馳せました。それこそ、モンジよりもほんのちょっぴり早いくらいに『主人公』になったのに、です」

「あれ? そんなもんだったのか?」

長いこと『主人公』をやってるもんだと思っていたが、あんまり変わらないのか。

「そんな短期間であそこまで『ロア』の使い方と対処に慣れているということは、スナオさんの他にもブレインがいるのではないかな、と。それこそ『魔女』のような」

『魔女』。
そんな存在を思い浮かべると、キリカと。
アリサの姿が思い浮かぶ。
確か、アリサは『予兆』の魔女とか名乗っていた。
俺を仲間に勝手にしたら『マスター』に怒られるとも言っていたが……いや、まさか。そんな……。

「なので、そういう人物がいると意識して今後は対応していきますよ。キリカさんは自分自身がそういう食えない存在なので、言わずもがなで上手くやるだろうから伝えなくても平気だとは思いますが」

一之江はそう言ったが、その言い回しからするとキリカのことをまだ警戒しているみたいだな。
……無理はないか。キリカはキリカで最悪と呼ばれている魔女だし。
元々人間である鳴央ちゃんや人間に近い感覚を持つ音央は人の法で裁けない罪を犯していたが、ちゃんとその罪を償おうと反省し、向き合おうとしている。
だがキリカは違う。
純粋に悪いことをしてきた魔女で、純粋に人の命を弄んで、そして純粋に食べてしまう、そんな生粋のバケモノ。『ロア』なのだ。
罪の意識などはない。人が牛や豚を食べるのと同じ感覚で、人やロアを食べる。
______普段は優しくて、愛らしくて、楽しくて、話しやすい女の子だが。一番食えない存在。それが俺の親友である仁藤キリカという少女なのだ。

「とりあえずモンジ。これだけは先に確認しておきます」

「……ああ」

ついにきたか。
予想していたが、一之江から直接問われるのはやはり嫌な感じだ。
先輩の部屋で眠る一之江を見て、何度も繰り返し考えた結論。
それを一之江はちゃんと確認してくる。

「理亜さんは。貴方の大事な妹さんは、貴
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