暁 〜小説投稿サイト〜
ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第216話 ヨツンへイムの異常と金髪の美女
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っ先に、下の異常に気が付く。

「…………あっ……!? お、お兄ちゃん、あれ見てっっ!」

 何かに気づいたリーファは、殆ど悲鳴のような声を振り絞りながら、叫んだ。
 その言葉に言われるがまま、8人は一斉にリーファが指した方向を凝視。

 そこで行われているモノを確認したと同時に、全て理解した。


――何故、トンキーが突然急降下したのか、無茶苦茶とも言える飛行を行ったのかを。


 眼下では、眩いフラッシュ・エフェクトが立て続けに幾つも炸裂している。そして、凄まじい重低音のサウンドが、遠く離れた上空にも聞こえてくる。それは、何度も見たことがある。……それは、《大規模魔法攻撃》によるものだ。

 それを見たトンキーは、くるるぅぅーーん、と悲しげに啼いていた。
 その理由も、トンキーがどうして急いで飛行したのか、その理由と同じだろう。

 眼下で、大規模魔法による一斉砲撃を受けているのは、長い触手の上に饅頭型の身体を乗せて、更にはまるで象のような長い鼻と大きな耳を備えた水母と象が合体したかの様な、大型モンスター、明らかにトンキーと同種族である事は疑いようがない。
 このトンキーと違う点は、翼をもちえない、と言う事。……トンキーは、人型邪神を倒した事で、発生した《羽化イベント》のかいもあって、翼を手にしたのだ。……だが、今餌食になっている。

 トンキーを助けた自分たちからすれば、心情的には、納得できないモノであるが アレがスタンダードな《邪神狩りパーティー》であり、《邪神攻略法》でもあるのだ。30人程のレイドを組み、防御を堅牢にしつつも、圧倒的火力も備え、短時間で強大な敵を仕留めるには最適であるだろう。
 が、今回のそれは訳が違う。最も驚愕させたのは、トンキーの、象水母を攻撃しているのは、プレイヤーだけではない、と言う事実だ。

 キリトやリーファ、そしてリュウキと共に、トンキーと協力して 倒したあの人型の邪神であり、トンキーをいじめている、とリーファが感じた邪神。云わば悪者だ。その腕が4本あり、顔に至っては縦に3つも並んでいる。肌の色は鋼鉄のように青白い。トンキーの柔らかい白色とは全く違う印象がある邪神。
 その邪神は、象水母の身体を無造作に何度も何度も叩きつける。それに続くようにプレイヤーたちも、雨霰のように魔法を打ち放っていた。

「あれは……、どうなってるの? あの人型邪神を、誰かがテイムしてるの?」

 アスナが喘ぐ様に囁いた途端、シリカが激しく首を振った。

「そんな、有りえません! 邪神級モンスターのテイム成功率は、最大スキル値に専用装備でフルブーストしても、0%です!」
「……だよね。あんなのをテイム出来る様になったら、あっと言う間に アルヴヘイムは 猫妖精族(ケットシー)達の天
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