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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第216話 ヨツンへイムの異常と金髪の美女
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引っ掻こうと振り回した。
確かに悪いと思っているキリトだが、あの山猫の引っかき攻撃はそれなりに痛そうだと判断してひょいひょい、と回避。リュウキが倒れてしまった事で、皆も足を止めていた。その間に、器用に引っかき攻撃を避けながら、リュウキを引っ張り起こす。
「巻き込んじゃったな?」
「ったく、『巻き込んじゃったな?』 じゃ無いって……、やれやれ」
両足をぱんぱん、と叩くと リュウキもため息を吐いた。結局最後まで引っかき攻撃を当てられなかったシノンは。
「アンタ! 次やったら、鼻の穴に火矢ブッコムからね! りゅ、リュウキも手伝んなさいっ!! あのバカのテッペンに、あのでっかい石、落としてっっ!!」
「……まぁ、オレも被害にあった訳だし、うん、判った。考えとくよ」
「ぃぃ!!?」
まさかのリュウキの参戦に、思わず背筋が伸びてしまうキリト。自分で蒔いた種とは言え、ちょっとシッポ掴んだだけで、その仕打ちはあまりにもヒドイ。後にも先にも、あの隕石と対面したのは、もう大分前になるが その恐怖は今でも鮮明に覚えているのだから。
「ま、まてまて! ちょっとまてーーっ」
「ほら、今はさっさと降りよう。話はまた後だ」
「……そうね」
シノンとリュウキはさっさと下へと走っていった。
それに、苦笑いをしながら続くのは、他のメンバー達。リズベットは 最初こそは キリトとの《おいしい対決》を言及してやろうとしていたのだが、もうそれよりも面白そうな光景が見られるとでも思ったのか、軽くキリトの肩を叩くと2人に続いた。
リーファもアスナもユイもレイナもシリカも、いや 或いはピナも同じ気持ちだったのだろうか、殆ど同期した様に、やれやれ、と首を振って先へと進んでいったのだ。
――あのー、今回のリーダーって、一応、オレ……なんだけど……。
ぽつん、と残されたキリトは、そんな今さらな事を考えながらも、深く 誰よりも深くため息を吐いて、重い脚を懸命に動かすと、階段の石を蹴った。
このクエストが終われば、あの《厄災》と立ち会わなければならないのか? 逃げようとした所に、麻痺矢でも射抜かれ、動けなくさせられた所に、盛大な《厄災》が……。
その未来を大体予見したらしく、唯一 残ってくれていた? クラインが声をかける。
「ま、恐れを知ら無さ過ぎたな?」
確かにご最もな御指摘である。
だが、思い返してもらいたい。リュウキが倒れたのは あくまで偶然だ。シノンがリュウキに限りなく近く、傍によっていたからのドミノ倒しであり、そこまで意図した訳ではない。GGOの世界のトップソルジャー2人を相手に、イノチ知らずな事をする筈もないし。と、キリトがブツブツとつぶやいていた所で。
「パパ、見えてきまし
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