プロローグ
[1/4]
[1]次 最後 [2]次話
転生という言葉を知っているか?俺が前世の時には、ネット小説ではやったジャンルでもあった。それでも良作もあれば駄作も沢山ある。何しろネット小説は基本的にプロもアマも関係なく投稿できるのだから、そのため内容が薄いものもあれば、すごく凝った設定で書く人もいる。
俺も転生して第二の人生を面白おかしく歩んでみたいなと思った事は学生時代はよく思った事だ。だが、現実は非常である。社会にでると嫌でも現実と向き合わなければいければいけず、上司の理不尽な対応にも我慢しなくてはいけず、そして新しく入ってきた新人にはさじ加減を考えて教育しなければいけないので、色々と神経も磨り減る毎日だ。そんなこんなで俺も40を過ぎたおっさんとなったが、結婚もしない独身を貫いた。同僚から「早く結婚しろよ」とも言われるが、俺も女性に少なからず興味はあるが、だがそれでも一線を超える程の関係になりたいと思うほど執着しているわけでもなく、眼前に趣味を優先する傾向が強かった。そのため俺が学生の時には夢のような話であったVRMMOが出た時の衝撃は凄まじく、更に趣味を優先する事に拍車がかかり、今では会社の仕事を終えればネット住人である。
現実ではありえない夢のような仮想空間をバーチャルの世界といえど、駆け巡る事は俺にとっては学生時代に忘れた純粋な冒険心が目を覚まして、のめり込んだのだ。
そんな感じに会社にストレスを感じながらも趣味に没頭する毎日に少なからず満足していた俺であるが、まさか自分がネット小説のように転生するなんて夢にも思わなかった。気がつけば子供になっており、最初は戸惑いが隠せなかった。それで俺の不振な行動に不安になったの俺の現在の両親は心配そうな顔で俺に近づいたが、そこは長年の上司の嫌味な対応や、大勢の重役がいる中でプレゼンをした経験から作り上げた鉄の心臓をもってして冷静に、しかも子供らしい対応でなんとか誤魔化した。
それから訳も分からず転生した俺だが、現在の俺の名前は田中一郎。何とも誰もが分かりやすい名前と名字にありきたりだわと、思わず言葉に出してしまいそうであった。
なお、俺はただ転生しただけではなかった。かつて前世でのめり込んだVRMMOFPSデスバレットで使っていたキャラの特性と、武器を使えるようになっていたのだ。
デスバレットは、初のVRMMO技術を使ったFPSとしてFPSマニアから絶大な人気を博したゲームである。自分自身がリアルで銃が撃てて、まるで本当の銃撃戦に参加しているとようだと絶賛の嵐であった。しかし人気の理由としては、それだけではなく、実物の銃の様に反動や風の影響を受けて弾道が変化したりなど、そのようなリアルの挙動まで忠実に再現されている点であった。
最初は、それらの挙動に振り回されて扱いに四苦八苦したプレイヤー達であったが、次第に慣れてよ
[1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ