2部分:第二章
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」
高らかにそれを言うのであった。その日はそのままとことんまで飲み明かしそれを決起集会とした。といっても殆ど彼だけであったが。
次の日。二日酔いで困っている健三の席に忠直が来た。彼は晴れやかな顔で笑っていた。
「何だよ、あの程度で終わりかよ」
「随分飲んだからな」
健三は青い顔で忠直に答える。
「だからだよ。御前は平気なのかよ」
「あの程度じゃな」
忠直はその晴れやかな顔で答える。
「全然平気だぜ」
「酒豪だね、全く」
今の言葉にはいささか皮肉が込められていた。
「とにかく俺は当分死んでいるからな。多分夕方までだ」
「夕方までかよ」
「その間何かするんだったら一人でやってくれ」
こうも言うのだった。
「悪いがな」
「悪いも何も夕方まで何もしないさ」
彼は平気な顔で健三に告げた。
「だから安心しなって」
「夕方まで何もしないのか?」
「ああ、そうだよ」
にこりと笑って健三に告げる。
「少なくとも学校にいる間はな」
「おい、何でだよ」
健三はそれを聞いて二日酔いで青くなりついでに表情もかなり悪くなっている顔を上げた。そうして忠直に対して問うのであった。
「先生は学校にいるんだぞ」
「ああ」
教師だから学校にいる。これは言うまでもない大前提である。
「それで何もしないのか」
「だってよ。先生だぜ」
今日子に対して言及するのだった。
「何か隙を見せると思うか?ここでな」
「隙をか」
「見せると思わないだろ」
そうしてまた健三に問う。
「学校じゃ何も尻尾は掴めないさ」
「言い換えれば掴ませてくれないんだな」
「そういうことさ。だから学校では何もしないさ」
彼はにこりと笑って健三に告げた。
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