暁 〜小説投稿サイト〜
Tales Of The Abyss 〜Another story〜
#27 謝罪と自己紹介
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特に、アルは表情を暗くさせた。
死を、間近で見たのだから。助ける事が出来なかったから。あの船の人たちには、お世話になったから。
「………行きましょう 僕たちがここで捕まってしまったらもっとたくさんの人が、戦争で亡くなるのですから」
イオンがそう静かに口を開いたと同時に、皆それに納得し、足早に この場を後にした。
タルタロスの昇降口を封鎖し、多少は時間が稼げているのだが、早めに離れた方がいいのは間違いない為、一行は更に速度を上げて、移動をしていた。
そのせいだろうか。
「はぁ……はぁ……はぁ………」
ハイペースに合わせる事が難しらしく、イオンは息切れをして、膝をついていた。
「ある程度は離れましたし、とりあえず、野営地で一休みしましょう。これ以上イオン様に負担をかけるわけにはいきませんし、そしてティアの怪我も気になります」
先頭を歩いていたジェイドの提案で、この開けた場所で、一行は暫く休憩する事にしていた。
「ふう………とりあえず追手は無いみたいだね」
アルは、後方を確認して、気配が全くない事を確認すると、とりあえず安心をしていた。
「ふう…… すみません、皆さん……」
イオンは、自分のせいで、と謝っていた。
「あんまり無茶できないし。何より、ティアさんが怪我をしてるからね。イオンが謝ることは無いって思うよ」
アルが、イオンの側まで来て話した。
「あ……、 ありがとうございます」
「いいや。さ、ティアさんの治療を再開しようかな」
アルは、今度はティアの側まで行き、治癒術を再開した。包帯に滲んでいた血液を取り替える。もう、血は完全に止まっていた様だ。アルは安心をしたが、一先ず治癒術を使い続けた。
「へぇ……、あんたは
第七音素譜術士
(
センブンスフォニマー
)
だったのか」
横で見ていた男がそう呟いた。
「あ、ははは…… そう みたいだね。うん。でも ちょっと事情があるんだけど」
アルは、苦笑しながら治療を続ける。
「へ? それってどういう?」
「まあ もう何回もいろんな人に話してるし、別に内緒にしてるって訳でもないよ、また 改めてちゃんと説明する。それより、オレとしては、君はいったい何者なのか、って方が気になるよ? ルークの方を見て、《坊ちゃん》って言ってたけど……」
アルがそう聞くと、彼はにこりと笑った。
「そういや自己紹介がまだだったな、今直ぐにしてもいいんだが…… とりあえず詳しい事は彼女が目を覚ましてからにしよう。ん、オレの名前はガイだ。よろしくな」
そう言い終えるとガイは全体を見渡した。
「よろしくお願いします」
「ガイ……、 来てくれたんだな………」
ルークは、少
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