暁 〜小説投稿サイト〜
魔道戦記リリカルなのはANSUR〜Last codE〜
Myth23エリーゼ・フォン・シュテルンベルク〜Ich mag dicH〜
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とご一緒だった。オーディンさんとオリヴィエ王女殿下とクラウス殿下は、屋敷の庭園の椅子に座って真剣な表情で話し合ってる。

(さすがにあの中に飛び込んでいけるだけの勇気はないよ・・・)

「――はい。ですからアウストラシアはザンクト=オルフェンに、今後の事を話し合う場を設けるとの事です」

「そうか。しかし会議に集う国の代表って、国王直々なのか?」

「いえ。シュトゥラからの代表は僕だそうです。父デトレフ王の使者から聞きました。バルトは、ダールグリュン陛下自らが三国代表としてお越しになるそうです。他の国の代表は誰かは判りませんが、おそらく王族の誰かかと思います」

8ヵ国の代表による会議って、歴史的な大事件だっ。すごい事を耳にしちゃった・・・じゃなくて、これって立ち聞きしていていい話じゃないよね。でもいつオーディンさんとお話が出来るように待っていたいし。心の中で、ごめんなさい、と土下座で謝りながら、オーディンさん達の話が終わるのを待つ事にした。

「――日没まであと残り僅か・・・移動は夜になりますね」

「ええ。徹夜になりそうです。ですが明日の正午までに答えを出さなければ、我々8ヵ国だけに留まらず、他国まで潰されるかもしれません」

「そう考えた他国がイリュリアに下る可能性もまた捨てきれないのが悲しいがな」

「エテメンアンキの砲撃カレドヴルフを目の当たりにすれば、8ヵ国に付くよりイリュリアに付いた方がいいと思えても仕方がありませんね」

「そこのところは他国を信じるしかありません」

オーディンさん達に沈黙が満ちる。最初に沈黙を破ったのは「そこでなのですが、オーディンさんに僕たちに同行していただきたいのですが」と頼み込むクラウス殿下だった。ちょっと待ってもらえます? それではオーディンさんと落ち着いてお話が出来ないのですが・・・。

「私を? 私のような者が同席してもいいのか?」

「ミナレットを単独で破壊できたとなれば、誰もがオーディンさんを認めるはずです。・・・・すいません、完全にオーディンさんを頼りにしてしまっています」

「こちらとしてもエグリゴリという異物を招き入れてすまない。だからクラウス、互いに利害が一致しているんだ、気にしないでくれ」

「そう言ってもらえると助かります。ではオーディンさん、すぐに出立しますから準備ができ次第、僕に声を掛けてください」

「ではオーディン先生、また後ほど。そして改めて、リサを救っていただきありがとうございました」

クラウス殿下とオリヴィエ王女殿下が屋敷の中に入って行った。今こそ好機。いざ「オーディ――」駆け出そうとした時に、「何やってんだエリーゼ?」すぐ傍から声を掛けられた。振り向いてみると・・・誰も居ない。「いやいや、わざとだろ」うん、わざ
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