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黄金バット 第八話 黄金バット対黒バット 大阪の対決
第三章
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「御前等は市民の人達を守るんや、ええな」
「警官として」
「そうするんですな」
「そや、守るんや」
そしてというのです。
「ええな」
「わかりました」
「ほな黒バットお願いします」
「わし等は市民の人達守ります」
「そうしますわ」
「頼むで、ほな黒バット行くで」
室井さんはその左手に二段式の特殊警棒を出してです、剣道の構えを取って言いました。
「室井実篤、ここは一歩も引かん!」
「お巡りさん頑張れ!」
「絶対に負けるな!」
皆その室井さんにさらにエールを送りました、そして。
いよいよです、室井さんが勝負に入ろうとした時にです。
突如としてでした、室井さんと二体の黒バットが対峙しているその場、太陽の塔の頂上がです。
眩しく光ってでした、その頂上から。
「ハハハハハハハハハハハハハハハハハ!」
あの笑い声が聞こえてきました、皆その声にはっとなって塔の頂上を見上げますと。
「黄金バット!」
「黄金バットがいるぞ!」
黄金に輝く身体に髑髏の顔、そして裏地が赤の黒マントをたなびかせたです。
黄金バットがいました、そしてです。
塔の頂上からマントを翻し降りて来てです、室井さんの横に着地して。
黒バットの一体の前にステッキの先、尖ったそれをフェンシングの様に出してでした。対峙しました。その黄金バットにです。
室井さんはお顔を向けてです、こう尋ねました。
「助太刀してくれるんか」
「・・・・・・・・・」
黄金バットは答えません、その代わりに。
無言で頷きます、それがこの人の返事でした。
その返事を受けてです、室井さんは確かなお顔になってです、言いました。
「わかった、ほな頼むで」
「・・・・・・・・・」
黄金バットはやはり喋りません、ですが。
二人で二体の黒バットに向かうのでした、その勝負はです。
サーベルで戦う黒バットにです、室井さんは警棒で黄金バットはステッキで向かい。
激しい勝負となりました、それぞれの武器が打ち合う度にです。
銀と銀の火花が飛び散ります、その激しい戦いが一時間程続いて。
そしてです、黄金バットはです。
黒バットのサーベルをそのステッキで弾き飛ばしました、サーベルは空中で回転してアスファルトに刺さりました。
室井さんもです、黒バットの手を打ってです。
そしてでした、黒バットの手からサーベルを落としました。これででした。
「勝負あったな」
「そやな、相手の剣落としたさかい」
「これで、やな」
「勝負ありや」
「確かにな」
「ああ、決まりや」
見ればです、黒バットはです。
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