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硝子の心
6部分:第六章
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第六章

 清香に何かあるとすぐに静香が出て来て叱ったり励ましたりする。そうしてそれまでは何かあるとすぐに引っ込んでしまう清香が落ち込まなくなった。これは確かであった。
 また清香自身も変わってきていた。まずは。
「御免」
「あっ、うん」
 クラスメイトの一人と衝突しようとした時だ。清香は相手に頭を下げたのだ。
「今のは私が悪かったわ」
「ま、まあそうだけれど」 
 相手の女の子は謝罪する彼女を前にして少し戸惑っていた。
「わかってくれたらね」
「わかってくれたら?」
「それでいいわ」
「それでいいの」
「だって。わかってくれたんでしょ?」
 彼女は笑顔で清音に話した。
「だったらそれでいいわ」
「そうなの」
 これには清音も驚いていた。まさかこんなにあっさりと話が終わるとは思っていなかったからだ。彼女はいつも騒動を長引かせていたからである。
「これで」
「終わりよ。じゃあ仲直りしましょう」
「え、ええ」
 最後は指きりげんまんだった。これが仲直りになった。この他にも彼女があっさりと謝ったことで騒動が収まったりしたことがあった。それに何より彼女が起こすトラブルが減ってきていたのだ。
「何でかしら」
「何でかって?」
 学校の屋上だった。今日清音は静香と二人でこの屋上でお昼を食べていた。学校の売店でパンと牛乳を買いそれを食べているのだった。
 その中で彼女は不意に。こんな言葉を出したのである。それで静香は彼女のその言葉を聞いて条件反射的に問い返したのである。
「何かあったの?」
「最近何かトラブルが少なくなったのよ」
 このことを彼女に話すのだった。
「それに学校を休むこともしなくなったし」
「そういえばいつも学校に来てるわよね」
「前は。そんなふうじゃなかったから」
 かつての自分のことも話すのだった。
「何かあったらすぐに学校休んでたし」
「誰かに何かを言われてね」
「それだけで駄目だったから」
 それがかつての彼女だったのだ。何か言われるとすぐに落ち込んでしまう。例えそれが自分が原因だったとしてもそれでもである。
「前は」
「変わったからよ」
 静香は清音のその言葉を聞いてそのうえで答えた。
「清香ちゃんが変わったからよ」
「学校を休まなくなったのは?」
「そうよ。それ以前に他の人と衝突することも少なくなったわよね」
「ええ」
 それもその通りだった。確かにそういしたことがかなり減っていたのだ。
「それはそうだけれど」
「だからよ。変わったからよ」
「私が変わったからなの」
 戸惑った顔で静香のその言葉を聞くのだった。
「だからなの」
「そうよ。だからそういうことがなくなったし減ったのよ」
 だからだというのだった。
「それっていいことよ」
「い
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