14.限界
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のケツに感謝するがいい〜!!」
この言葉に過剰に反応したのが、同じく黒霧島を飲んでいた霧島だ。今霧島は、鈴谷に目が釘付けになっている。悪い意味で。
「鈴谷ァア……生意気なことを言うのは、このケツかぁああ!!」
「アー!! ちょっと待って霧島さんマジ痛い!! ごめんなさい霧島さん霧島さんのおかげですだから叩かないでぇええッ?!!! 痛いしぃィイイッ?!!!」
霧島は元艦娘だ。おばあちゃんたちとは比べ物にならないそのパワーで叩かれては、さぞケツも痛かろう。昨日からずっとケツの話も聞いているし、私ももう突っ込む気が失せていたが、鈴谷のケツが限界を迎えつつあるのは事実だ。
気がつくと、鈴谷はケツから煙を吹いて、ケツを上につき上げたようなポーズでうつ伏せに倒れていた。
「うう……鈴谷のケツが…マジで死ぬ……」
「鈴谷ァ……私の次の黒霧島作れやゴルァ……」
「霧島さん……人変わりすぎ……」
「ブフッ……き、霧島……そろそろ勘弁してあげて下さい…ブフゥッ」
なんだか仲良さそうな二人を見てるのがとても楽しくて、私は吹いてしまった。
「少しは気晴らしになりましたか?」
霧島は私にそう問いかけた。あまりに突然のシラフな霧島の一言に、私はびっくりした。
「霧島?! 酔ってなかったんデスか?!」
「いいえ。ほんのり酔ってますよお姉様。でもやっと、心から笑ってくれたなぁと」
「鈴谷もね、ちょっと気になってたんだよ金剛さんのこと」
鈴谷は鈴谷で、先ほどのポーズのまま、ケツが痛そうに苦笑いをしつつこちらに目線をやっていた。
「金剛さんが提督とケッコンしてたのは知ってたけど…あの日、比叡さんと榛名さんと金剛さんに何があったのか知らないから…でも元気ないなーってずっと思っててさ」
「二人共…じゃあはしゃいでたのはワザとなんデスカ?」
「いえ。そんなことはないですよ? 鈴谷は?」
「鈴谷もそんなつもりはなかったよ? 好きなように楽しんでただけ。ただ気になってたってのはホントだし、元気出してもらいたいなーって思ってたのもホント。ついでに言うと、鈴谷のケツが悲鳴を上げているのもホント」
ケツはまぁ置いておいて、私はどうやら霧島だけでなく鈴谷にも余計な心配をかけてしまっていたようだ。
「まーいいじゃん? せっかく来たんだし、楽しまなきゃ!!」
「私も鈴谷と同意見ですよ。お姉様」
「霧島……鈴谷……」
なんだか二人の温かい気持ちが胸を打つ。先ほどの花火が、私の心に取り付けられていたロックを外してしまったようだ。気がついたら私は、じんわり涙を流していた。
「ありがとう二人とも……ありがとうございマス……」
その後はとても賑やかだった。鈴谷が黒霧島で更に酔っ払い、霧島にち
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