第2章:異分子の排除
第14話「代表決定戦まで・中」
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「俺をこうやって尾行しようと思ったのも、妹を見ていた時に俺やユーリちゃんが来たからだろう?...おまけに、つい言ってしまった言葉で妹を傷つけて、何とか仲直りしようと悩んでいたのに、ユーリちゃんがあっさり慰めてしまったのがショックだったみたいだし。」
「なっ....なんでそこまで知ってるの!?」
「えっ、マジだったのかよ...。」
「うっ....。」
ほとんど憶測だったんだがな...。全部正しいみたいだ。
「そ、そんな事より!これで貴方が“神咲桜”だという事が分かったわね。」
気を取り直してそう言う生徒会長。
「うん...まぁ...認めたからなぁ....。」
「....あの、そんな憐れむような目で見ないでくれる?」
おっと。生徒会長が残念なシスコンだと分かってしまったからか、そんな感じの視線を向けていたようだ。
「...ま、それだけの情報でここまで予想できた褒美をあげよう。」
「っ...。」
改めて生徒会長は真剣な顔で向き直る。
「そう警戒する事はない。俺の目的の一部を教えるだけさ。」
「....全部は教えないのね。」
「全部教えなくてもその内わかるだろう?」
生徒会長なら、目的の半分を達成する時には全て分かっているだろう。
「俺の...俺たちの目的は、決して生徒会長のようなまとm....まとも?な人間には手を出すような事じゃない。...それだけだ。」
「ちょっと待って。今“まとも”の所で言い淀んだわよね?それって私がまともじゃないとでも言いたいの?そうなんでしょ!?」
やっべ、全然締まらねぇ...。いや、今のは俺の所為だけどさ。
「じゃあな。早い事妹と仲直りしろよ。」
「っ、大きなお世話よ。」
「....中には、決して相容れない姉妹もいるんだからな....。」
「えっ....。」
そう言って生徒会長と別れる。
「....さて、秋十君の所へ戻りますかね。」
手を出さなくてもいいだろうけど、一応代表決定戦まで鍛えないとな。
「.....安心しろ千冬。お前は仲直りできる。」
「...やはり、分かっていたか。」
物陰から千冬が出てくる。
「教師として盗み聞きはダメだと思うが...。まぁ、いいか。俺が言っていたのはユーリちゃんの事だ。第一、お前らは姉妹じゃないだろ。」
「そうなんだがな...。いざ家族関係の話になるとな...。」
「ま、そこはお前自身の問題だ。俺は手出ししないぞ。」
そう言って秋十君がいるであろう場所へと向かう。
「分かってる。...決心がついたら機会を見て話しに行くつもりだ。」
「そうか。じゃ、またな
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