第2章:異分子の排除
第14話「代表決定戦まで・中」
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れほどまでにワールド・レボリューションは優れている。」
「目的...目的ねぇ....。」
話すべきか話さないべきか...。こいつの性格によるな。
「...今は明かすつもりはないな。」
「....ま、当然ね。そう簡単に目的をばらす方がおかしいわね。」
...ふむ、相手にどう出られても対処できるようにはしてるみたいだな...。
「...でも、実際に姿を見て気づけた事もあるわ。」
「ほう...?」
「“篠咲桜”という人物はいくら調べても何も分からなかったけど、あなたの容姿と桜という名前から、約17年前のとある事故が出て来たわ。」
...確か、それは俺が事故に遭った...。
「事故に遭ったのは神咲桜。当時6歳で、轢かれそうになった友人を助けようとして代わりに自分が...というのが普通で知れる情報ね。」
「普通...と言う事は他の事も知ってると?」
「ええ。...その事故にあった少年を、助けられた少女...篠ノ之束がどこかへ隠したらしいという真実をね。結局、行方不明扱いだったらしいけど...。そこの所どうなのかしら?」
閉じていた扇を再び開き、口元を隠しつつ俺にそう言う。
「...さぁな。俺は知らんよ。本人にでも聞けば分かるだろうが....。」
「世界的に指名手配されて行方不明な篠ノ之博士に?無茶を言うのね。」
「だろうな。」
実際は会社で今まさに俺たちの様子を見てるだろうけど。
「...それにしても、気がかりな事があるのよね。...その少年、神咲桜は篠ノ之束の容姿とそっくりだったらしいのよ。さらには頭脳や身体能力も。当時の近所の人達も双子だと思ってる程に。...実際は違うのだけどね。」
“不思議♪”と書かれた扇を見せるように広げる。
「何が言いたい?」
「もし、その神咲桜が篠ノ之束によって行方不明になったのは嘘で、彼女の治療によって生き永らえていたら?そして、その人物が今のこの世界を変えようとしているのなら?」
「.......。」
「....ねぇ、そこの所、どう思うかしら?その神咲桜と共通点が多すぎる篠咲桜さん?」
確信めいた笑みを扇で隠しながら俺にそう言う。
「....ったく、さすがは更識家当主と言った所か?限りある情報の中から推測してここまで嗅ぎつけるだなんて...。」
「あら?貴方が思ってる程、更識は弱くはないわよ?」
大人しく同一人物だと認める俺に、生徒会長はそう言う。
「いや、更識を舐めていた訳ではないさ。...ただ、妹の事となるとてんでダメになる姉だったからな。少々油断してた。」
「っ....!」
図星を突かれたように動揺する生徒会長。
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