第2章:異分子の排除
第14話「代表決定戦まで・中」
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。聞いた事ありませんか?」
「....ドイツの、有名な家系...だよね?」
「はい。...ただ、実力主義なせいで、私は捨てられました。」
「っ.....。」
...尤も、今では桜さん達に出会えてむしろ良かったんですけどね。
「優秀な姉がいる事による劣等感。...私にも、分かります。」
「だったら....。」
「....だからって、意地を張り続ける事はありません。」
...私の場合は、意地を張る事なんで、家名以外になかったほどですし...。
「全体で劣っているとしても、長所で超えればいいんです。」
私も解析関連は桜さんも唸らせる程でしたからね。...これだけはエーベルヴァインの誰よりも優れていると自負しています。
「....私に、お姉ちゃんに勝てるような長所なんて...。」
「.....“めげずに努力する”....それこそが長所だと思いますよ?」
「え....?」
簪さんは確かに意地を張ってるだけでした。...ですが、それもれっきとした“努力”の一つです。
努力は必ず力になる。...秋十さんもそう言ってましたから。
「簪さんも努力...してましたよね?」
「...うん。お姉ちゃんに、追いつきたかったから...。」
「なぜ、努力をしたのですか?追いつきたいという理由などではなく、何を補うためで...。」
「それ..は....。」
私の言葉に少し考え込む簪さん。
「....足りない才能を、補うため....。」
「..そうです。その時点で、簪さんは“努力”という点でお姉さんよりも優れています。...優秀なら、努力する事もありませんから...。」
「......!」
ハッとした顔をする簪さん。...盲点だったのでしょう。
「努力というのは、すればするほど力になります。才能がない故に、それを補うために必死に同じ事を反復する...。その分、才能にも勝る程の力になる事もありますから...。」
「.....。」
「私にも、まさにその通りの人物がいますから。」
秋十さんが本当にいい例です。
「それに、簪さんに意地があったように、お姉さんにも意地があったのだと思います。」
「えっ?」
「....更識の家は、対暗部の組織である故に、様々な裏の人間から警戒...もしくは狙われたりします。姉妹であり姉である生徒会長はもし簪さんが狙われた時を警戒して、常に優秀であろうとしてるのでしょうから。」
....私の場合、母様以外、誰も守ってくれませんでしたけどね...。
「あ....。」
「護るべき妹だからこそ、護れるように優秀になろうと、意地になってたんでしょう
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