第19話 ダークエルフ
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
シエルがすぐさま指示を飛ばしてジョーヌとルージュが作業に取り掛かると、モニターにエルピスの姿が映る。
モニターに映ると、こちらに振り返って勝ち誇った笑みを浮かべており、その瞳には狂気の光が宿っている。
『ここは、どこだと思う?二人共ー。ここはネオ・アルカディアの最深部…。ネオ・アルカディアの幹部ですら、立ち入ることを禁じられているダークエルフが眠る部屋だ…。まず、ここのダークエルフを目覚めさせ…次にオリジナルエックスを破壊すれば…ダークエルフの真の力を得ることが出来る…。クックック…もうすぐだ…もうすぐ、究極の力が手に入るのだー!!』
エルピスの狂笑が響き渡るが、オリジナルエックスの破壊というその言葉にルインの表情は青ざめた。
このままではエックスが殺される。
「な、何でエックスを殺すの!?ダークエルフの半分とベビーエルフがいれば充分でしょう!?」
『分かってないようだねー。ハルピュイア達を倒し、人間共を滅ぼすにはダークエルフの半分だけでは足りないんだよ。』
「や、止めてよ…お願いだからエックスを殺さないでよ!!」
必死に懇願するルインだが、逆にそれがエルピスにあることを気付かせてしまう。
『随分必死のようだが…それだけオリジナルエックスが君にとって大切なようだねー。これはますますオリジナルエックスを破壊したくなったよ』
陰湿な笑みを浮かべながら言うエルピスにルインは更に青ざめた。
『ん?何だ…エックスか…』
「え!?」
モニターをよく見ると、確かに見覚えのあるサイバーエルフ…エックスの姿があった。
『ダークエルフを封印するため、動けぬお前など怖くない。お前は、ベビーエルフの相手でも………何だ?何をする気だ…や、止めろ…っ!邪魔するなっ、エックス!!』
[ミーーーーーッ!!]
赤いベビーエルフがエックスが放つ光に怯えて逃げ出そうとする。
『こら、逃げるなベビーエルフ!クッ、わ、私は…負けん!う…うおおおおおおおおっ!!』
エルピスの絶叫と共にモニターから映像が消えた。
「一体何が…」
何がどうなっているのか分からず、状況が飲み込めずに呆然となったシエルが呟いた途端に異変が起こった。
突如全身を襲った悪寒に全員が戦慄を感じた。
「な…何…今の感じ……」
シエルが体を僅かに震わせながら呟くと、直後にサイバーエルフが司令室に現れ、人型となった。
現れたサイバーエルフはエックスである。
「エックス!!」
エックスの姿を見たルインが思わずエックスに駆け寄る。
「彼はついに…ネオ・アルカディアの地下までやってきた…。そして…とうとう…封印を解いてしまった…」
エルピスは、ネオ・アルカディアの地下に
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ