アインクラッド編
74層攻略戦
久方振りの死闘を 05
[2/3]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
本削ってからのバトルヒーリングが異常に高い。 あれは多分、HPを減らせば減らすだけ回復力が増すだろうね」
「うへー、めんどくさいな」
「ま、勝算があるとすれば短期決戦になるかな。 キリトのそれも僕のこれも同系統のスキルっぽいし、手数でゴリゴリ力押しだね。 と言うわけでプレゼント」
ヒョイと投げたポーションを受け取ったキリトがそれを飲み下すと、ギョッと目を丸くした。
多分、自分のHPバーに加わった大量のバフアイコンに驚いているのだろう。
攻撃力上昇、防御力上昇、筋力値上昇、敏捷値上昇、最大HP上昇、隠蔽率上昇、スキル冷却時間の短縮、HP自動回復。 それら全てのバフがあのポーション1本で付与されるのだ。
こちらのポーションも相当なレア素材が必要になるけど、だからと言って出し惜しみをしている場合でもない。 暢気におしゃべりしているけど、状況は最悪に近いのだ。
「グォオオオォォォ」
トライエッジで与えておいた移動阻害の効果が切れたらしく、今度は完全な咆哮と共にグリームアイズがこちらへと向かってきた。
「キリトは左手側をよろしく。 左右から挟み込むよ」
「りょーかい」
短い作戦会議の後、僕とキリトは同時に散会した。
先ほどのソードスキル2連発が効いているのか、ターゲットは僕。 右手に持った大剣を振り下ろしてくるけど、今の僕にとってそれほど脅威にはなり得ない。
「アマリとアスナさんはそのままそこにいて! 何があるかわからないから、軍の人たちの護衛を最優先に!」
「了解ですよー」「わかりました!」
それぞれから返ってくる頼もしい返事にもう一度笑って、左右の剣を煌かせる。
今度はソードスキルを使わない連撃。
僕が装備しているエスペーラスとマレスペーロは、雪丸と同じく軽さと鋭さに特化させた剣だ。 通常の片手用直剣に比べると短い刀身だけど、それらが持つステータスは尋常ではなく高い。
数値的な火力で言えばキリトの持つエリュシデータに迫り、そのくせ羽のように軽く、耐久値も申し分ない。 欠点らしい欠点を挙げるとすればやはりリーチの短さだけど、僕はこのくらい短い方が使いやすいし好みなので問題になってはいない。 この二振りに関して言えば、リズさんの『反則級って言うかチートよ、これ』と言う弁には素直に賛成だ。
先の宣言通り、手数でゴリ押ししている僕が鬱陶しくなったのか、グリームアイズはその大剣を横薙ぎに振るう。
けど、僕の攻撃はソードスキルではないので即座に回避に切り替え、身を低くした。
すかさず切り返しの大剣が降ってくるけど、さあグリームアイズ、僕ばかりに集中してていいのかな?
直後に響く轟音と衝撃。
屈めた視界で開けたグリームアイズの足の間から、キリト
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ