第15話 三人の絆
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て…私の気持ちを御守り代わりにして。エックスの傍にいられないから、私がその…エックスのことを想う気持ちを…御守り…って思ってくれればって…」
「ルイン…」
「本当は行って欲しくない。でも、エックスを困らせたくないから……だから言わない。ただ………お願い、時々でもいい。私にエックスの顔を見せて…声を聞かせて…触れさせて欲しい……お願い、エックス」
ルインがエックスの首に腕を回して力一杯抱きついてきた。
エックスも自身をこんなにも想ってくれているルインを愛しく感じて、強く抱き締め返し、エックスは心底から彼女と共に歩む未来を望んだ。
互いに離れ、静かに見つめ合う二人。
本当に名残惜しいが、ネオ・アルカディア軍の生き残りに遭遇する危険性がある以上、互いに何時までもここにいるわけにはいかないのだ。
「それじゃあ、また」
「うん。またね…あ、そうそう…エックス。ハルピュイア達を造らせる時に私のDNAデータ使ったんだって?ネオ・アルカディアでハルピュイアから聞いたよ?」
「あ、うん…あの時は、ルインはもういないんだって思っていたから。ごめん…中々言い出せなくて…君に無断でDNAデータを使うなんて……」
あの時はもうルインはいないのだと諦めていた。
ならばせめてルインが生きていたことの証として、ハルピュイア達が造られる際に、ルインのDNAデータを自身のDNAデータと共に組み込ませたのだ。
「ううん…最初は驚いたけど。私はレジスタンスで、ハルピュイア達はネオ・アルカディア四天王の立場だけど、エックスとの繋がりが出来たみたいで今は嬉しいよ。」
「そう…」
それを聞いてエックスは安堵した。
もしかしたら、ルインを傷つけるのではないかと危惧していたが、そうではなかった。
「帰ったらゼロにも謝らないとなぁ…色々あったから謝るの忘れてたよ…ゼロは覚えてなくても傷付けたのは間違いないし」
「そうだね…あの時のことはゼロにも強い影響を与えていたと思うよ…ケイン博士が健在だった頃は暇を見つけては君の所に行ってたんだから」
「そっか…ありがとう、エックス。気をつけて」
「君もね」
互いに笑みを浮かべ、エックスは遺跡から去った。
ルインは前の部屋に行き、ヘケロットのDNAデータを回収した。
「……それにしても、ダークエルフ…か………オペレーター聞こえますか?ミッション終了。レジスタンスベースに転送して下さい」
『了解、転送します。』
転送の光に包まれたルインはレジスタンスベースに転送された。
「ミッション終了です。」
「転送完了まで…2…1…転送!!」
転送の光に包まれたルインが司令室のトランスサーバーに現れる。
辺りを見回すと、
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