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ソードアート・オンライン〜Another story〜
キャリバー編
第214話 求めるは伝説の剣
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件の事件があったから、あまり風当たりが良くないVR世界だ。だから、安易にゲームをする事も出来ないだろう。
「お姉ちゃん、私も入っていいー?」
「……あ、レイ? うん。いいよー」
そんな時だ。浴室の扉越しに シルエットが見えたかと思うと、玲奈の声が聞こえて来た。
脱衣した後、ゆっくりと滑らない様に 浴室内へと入ってくる玲奈。軽く朝の挨拶をまた交わして、シャワーを浴びる。
朝の冷気で冷えた身体にゆっくりとシャワーのお湯を頭の上からゆっくりとかぶり、気持ち良さそうに玲奈は目を瞑っていた時。明日奈は声を掛けた。
「ふふ。もう1人で大丈夫だった? 夜眠るの」
「っ! あ、あうっ………。う、うん、大丈夫ー……、まだ やっぱり ちょっと怖いけど」
苦笑いをしながら玲奈はそういった。
姉妹の間では 互いにオカルトもの、ホラーものが苦手だと言う事は互いに承知である為、繕ったりはしてないのだ。そして、その話題が何のことなのかも周知の事実。
「でもさ? 無茶するからだよ? レイ。私と一緒で、苦手なんだから」
「う、うん……でも、やっぱり……気になっちゃったから……ね。ちょっとだけ、だけど」
「しののんとリュウキくんを、だよね。……気持ちは、判るなぁ。私がレイの立場だったら、行っていたかもだし」
「で、でも、詩乃さんは もう大切なお友達だしっ! ぜーんぜん、そんなの無いよ! ……多分」
「……ふふ」
明日奈は玲奈の言葉を訊いて笑った。
詩乃の事は2人は当然ながらよく知っている。……隼人との出会いの事やGGOの、BoB大会中の事も色々と訊いて、理解も出来た。初めて背負ってくれた。手を握ってくれた人が隼人だったから、仕方ないだろう。
「リュウキくんはレイが一番だもんねー」
「おっ、お姉ちゃんっ///」
「大丈夫だって、リュウキくんは、とっても鈍感さんなんだけど、……リュウキくんは 誰も泣かせたりしないよ、きっと。あ、でも あまりリュウキくんを 悩ませないであげてね? 見てる方がちょっと辛くなりそうだから」
「し、しないってばっ! そんな事っ! もうっお姉ちゃんっ」
玲奈はそう言い、軽く身体を洗い流した後、湯舟へと飛び込むように入り込んだ。
広い浴槽は明日奈と玲奈の2人が入っても十分すぎるスペースだ。軽くお湯を掛け合ってバトルを楽しむ姉妹だった。
暫くお風呂を楽しんでいる時。
「そろそろ、京都行きの準備、だよね」
「うん。………」
「あ、お姉ちゃんが 今、何考えてるか、当てようか?」
「それ、レイも同じじゃない?」
「えへへ……」
次に互いが口にしたのは、先程明日奈1人で お風呂に入っていた時に、呟いた事だ。
――京都に
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