第11話 正義の一撃作戦
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つては私もエックスとゼロと一緒に人間を守るためにシグマ達イレギュラーと戦った、“守る側”としてのプライドもあるからね。出来ることならネオ・アルカディアへの総攻撃は止めて欲しいとこだけど………」
「ルイン…」
「ごめんね、言い過ぎちゃった」
結果的にシエルのことを否定するようなことを言ってしまったことを詫びると、シエルも首を横に振った。
「ううん、大丈夫よ……」
「しかし、シエルさん。和解出来る可能性が低い以上、エックスがいない今がチャンスなんです。我々が明るい未来を確実に手に入れるにはもうこれしかないんです」
「だけど…」
「うるさい!!」
言い募ろうとするシエルに思わずエルピスは怒鳴ってしまうが、次の瞬間には気まずそうな顔になる。
「……失礼しました…シエルさん。でも…少しは、私の言うことも聞いて下さい。私も…シエルさんのこと…みんなのこと…ちゃんと、考えているつもりなんだ。それなのに…」
エルピスが今まで強硬にネオ・アルカディアへの総攻撃を推し進めたのも、ひとえにシエルに認めてもらいたい気持ち、そしてゼロへの対抗心から。
自分の想いに気付いてくれないシエルにやきもきしている、エルピスの本音が漏れた。
「全部隊に告ぐ…攻撃……攻撃…開始!!」
「全部隊に告ぐ。直ちに攻撃を開始せよ」
エルピスが指示を出すと、オペレーターのジョーヌが全部隊に伝達し、イソスも敬礼しながら了承する。
『了解』
「私も現場で指揮を取ります。転送して下さい。」
「転送準備開始します。」
「大丈夫です…全て…上手く行きます…。もし上手く行けば…シエルさん…私は…私は…」
「転送します」
言い終わる前に転送準備が終わり、転送の光に包まれたエルピスとレジスタンス兵がネオ・アルカディアに向かい、シエルは司令室を走り去ってしまった。
「ゼロ!ルイン!司令官を追いかけてくれんか…彼らが心配だ…」
「ゼロさん…ルインさん…私からもお願いです。行って頂けますか?」
「私からもお願いです…行って下さい。」
オペレーターの二人にも懇願され、元々放っておけなかったゼロとルインは即座に了承する。
「分かった」
「うん、エルピス司令官の力はこれからも必要になるし、見捨てるわけにはいかないからね」
「ありがとうございます」
「転送準備開始します」
「転送開始……転送!」
ゼロとルインは転送の光に包まれ、エルピス達が向かったネオ・アルカディアに向かう。
「お気をつけて…」
全員が無事に帰ってくることを祈りながら、ジョーヌ達はそれぞれの作業を再開した。
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