5部分:第五章
[2/2]
[8]前話 [9]前 最初
しそう」
それを見てわかったのだった。皆その彼等を見て言うのだった。
「あそこまで奇麗だなんて」
「中村君も嬉しそう」
「そうよね」
「だからなのよ。中村君も見えていたのよ」
その真心がだというのだ。
「それでなのよ」
「そうなの」
「私達は間違っていたのね」
皆そのこともわかってきた。自分達が向けていた笑顔やプレゼントは心からのものではないということもだ。それもわかってきたのだ。
「けれどあの娘は違っていた」
「そういうことだったのね」
「それに」
さらにであった。
「何か見ているだけでね」
「そうよね」
「いい感じね」
こう話すのであった。二人を見ながらだ。
「正直嫉妬は覚えるけれど」
「それでも。あの幸せな二人を見ていたらね」
「それでいいわね」
「ハッピーエンドね」
また一人が言った。
「これはね」
「そうね、それはね」
「いいラストシーンだわ」
満面の笑顔で秀典の優雅なリードに合わせて踊る敦子を見ての言葉だった。確かに彼女は幸せの中にあった。それは真心からの幸せであった。
笑顔も贈りものも 完
2010・3・12
[8]前話 [9]前 最初
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ