精神の奥底
54 埋められていくピース
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「インターネットは使えないはずだろ!?」
「衛星回線だよ。ホラ、日本語じゃなくて英語のページ。ニホンのインターネットを統括するシステムが破壊され、国内のネットワークはもちろん海外にも繋げない状態でも、衛星回線で海外のネットワークに直接繋げばこの通り。これで海外の情報網や情報屋たちとも連絡が取れる。もちろんニホンにサーバーがあるサイトにはアクセスできないけどね」
「…へぇ。衛星回線か…」
「まぁ、物好きな奴でやってる奴はたまにいるよ。現にここ数日でネットで注文ができないから、この通信機買いにこのカビ臭い店に実際に足を運んできた客が多いのなんのって。完売御礼、再入荷未定」
「…いいから作業にかかれ」
「ハイハイ。で、何の情報が欲しいの?」
マニアックな話で気だるそうだったのが少し火が着きかけた。
しかしシドウのピリピリした態度を感じ取り、ミツバはため息をつきながらキーボードに手を乗せる。
シドウはそれを確認すると、ミツバの隣の座布団に座った。
「今のこの街の状況とValkyrieに関する情報。あと数日前に起こった中学生惨殺事件」
「あの港の工場での不良のクソガキバラバラ殺人事件?何で?」
「表向きには報道されてないが、現場からバラバラ死体の中学生と一緒にValkyrieの売人と銃の類が見つかったんだ。それにシンクロナイザーが関わっている可能性がある」
「シンクロナイザー!?あの子が?...なに?ディーラーも関わってるの?」
「そういうことだ。この街は表立ってはいないが、ディーラー最大の縄張りだ。街のことには不干渉、だが大きな拠点がある。そこにズケズケと入ってきたValkyrie。今、この街で起こってる事件は2つの組織の衝突によるものだ。そしてその渦中にいると思われるのが…シンクロナイザーだ」
「……りょーかい。あとさ、高垣美緒に関して、ちょっとした情報があるんだけど」
「後回しだ。とりあえずValkyrieの情報と惨殺事件が先だ」
「おk。そういえばさ、ティアとはどうなったん?」
「……聞く必要あるか?」
ミツバはキーボードを叩きながら、シドウの痛いところに突っ込んでいく。
聞くまでもなく、ディーラーを単身裏切った以上は裏切り者扱いをされているのは、ミツバの情報収集能力からしても常識的にも明らかだ。
「いいから作業にかかれ」
「その前にギャラに関するスレ」
「いくら欲しい?」
「そうだなぁ…じゃあ」
「!?おい…何を」
「ティアと分かれて、ご無沙汰なんじゃない?」
ミツバはシドウに身体を預けるように、その平均以上の大きさの胸を押し付けながら、シドウの下半身を撫でた。
「冗談はよせ」
「やっぱりティアのこと忘れられないんだ?」
「…関係無いだろ」
「向こうは君ことなんて忘れて
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